ども。へーさんです。年末が近づいてきていますが、新型コロナウイルス感染症は微増という感じで、中止まり?みたいな状態がずっと続いています。爆発的な流行にならないだけいいか、と思うのは慣れすぎでしょうか。いい加減早く終息してもらいたいものです。そんな所で1590曲目。
翠玲「恋をするたびに傷つきやすく…」
画像は収録の『Cui-ling』
90年代末、小室哲哉さんプロデュースでデビューした翠玲さんの2枚目のシングル。もともとはB.C.Gというセクシーユニットに参加していた方です。ほどなく脱退しているので、実はD&DのOLIVIAさんと同じように小室さんに見初められてソロデビュー、という形なのでしょうか?
デジタル全開で少し哀愁の漂う和製ユーロビート、という趣の曲です。さらに小室さんっぽいメロディも全開、という曲になっています。サビのキャッチーさもそうですが、Aメロ、Bメロの同じ音程で続くメロディや、強引な転調なんかもとても小室さんぽいです。
そして♪誰かが街のどこかで~ というサビ、とにかく何度もくり返し出てくるので、ものすごく頭に残ります。あまりにくり返されるので、タイトルが「誰かが街のどこかで」ではないのが不思議な程です。どうでもいいですがこの♪誰かが街のどこかで~ ってフレーズ、漠然としすぎていてほぼ何も言っていないに等しい気が…(笑)
で、この曲自体は、あまりに彼を束縛し過ぎて去られてしまった女性が、その事を悲しんでいる内容のようですが、サビの♪誰かが街のどこかで~ や♪私に似てる誰かが~ からの内容と微妙にズレがある気もします。同じように悲しみにくれている人もいる、という事を出す事で、そういう形で失恋する人も多くいるのだ、と一般化しているのでしょうか?悲しい経験をしているのは自分だけではない、というのを匂わせているのかもしれません。
翠玲さんは高めで細い声で、ユーロのデジタルビートには合っていると思います。どこか柔らかな雰囲気もあり、思ったより耳を攻撃しない、心地良いボーカルです。特にコーラスの処理をしているパートは顕著です。翠玲、という中国名の方ですが、中国人と日本人のハーフで日本生まれなので、日本語の歌詞もごく自然に歌いこなしています。
Bメロは本当に音符を動かす気があるのか、というメロディで若干違和感もありますが、全体的に中毒性が高く、何度も聞いているうちに自然と頭に残るキャッチーさは、さすがの小室さんだと思います。
翠玲さんは、その後4枚のシングル(全部で6枚)とこのアルバムをリリースして音楽活動を終了、2003年くらいまでは女優として活動されていたようですが、以降はフェードアウトしてしまったようです。
「恋をするたびに傷つきやすく…」翠玲
作詞:秋元 康
作曲:小室哲哉
編曲:小室哲哉/久保こーじ