小論文や論文の指導をしてると藝術系の生徒さんもよく来る。去年から今年にかけては、なぜか音楽系の人が多い・・。わたしはあんまり音楽のこと知らないので、こちらが勉強になることも多いです。
ところが、こうした音楽や美術や現代アートや伝統藝能のことなどなど、よく大学入試の国語の課題文にも出て来るのですね。そこで気づくのは、こうした藝術系のことについての素養、教養の格差・・。知ってる子と知らない子の落差が激しいのです。
わたし自身は、阪神間の工業都市の下町の、(両親には申し訳ないけど)あんまり教養的に高いといえない家庭に育ったもので、幼いときの藝術についての素養はあまりなく・・。(お稽古事はいろいろさせてもらったけど)。中学でお嬢さん学校と呼ばれるような学校に入ったとき、周囲との教養の格差を思い知らされ、(大学に入ったときも思い知らされたけど)、音楽とか絵画とかその他のアートとか、自分である程度意識して学び、鑑賞することを学び、そのなかから好きだなと思うものを育てて来ました。美術については高校に面白い先生がいて美術史を楽しく学んだし、音楽については友達が先導してくれたかな。
小さい頃から家庭環境のなかで学んできた子、そうでなくても自分が好きなものを育てて来た子、そういう生徒さんは、わたしも舌を巻くぐらいの知識や見識、また感受性を持っているのですが、そうでない子は、これまでそういうチャンスがなかったのか、誰でも知ってるやろと思うような絵や音楽すら知らない。
知らなくても大学入試の問題ぐらいは解けるのですけど、やっぱりちゃんとその文章に書いてあることがイメージできた方がいいですよね。
それで思い出すのですが、ヨーロッパとか、特にイタリアとか旅行していると、どこでも目に付くのがフランスの小中高校生の軍団。絵画の前にみんなで座り込んで、先生や学藝員さんと一緒に語り合ったりしています。・・ヨーロッパ各国人、そういう遠足や修学旅行をしているようだけど、特に目に付くのがフランス人。さすが藝術の国というのか、そういうのを日本でも積極的にやればいいのになと思います。
もちろん、アンチ・ハイカルチャーがサブカルチャーとなり、それが新しいアートのうねりを創り出していく流れは承知してはいるのですが・・。でもマンガひとつとっても、実はそのなかに(作家とか編集者とかに)いろんな教養が流れこんでいるよね。