歩けなくなったら人間終わりだ

   糖尿病の改善、腎臓病の改善、そして今度は目の黄斑病、これも老化によるもので、対策は軽い運動、つまり歩く事だと医師に注意された。それらから俺が判断したのは歩けなくなったら、人間の終わりの時と思うことだった。歩く事は長く続けていたが、間違いなく衰えてきたことを実感していた。歩くスピードが遅くなってきたのだ。毎日歩いていると顔見知りになっている。季節により歩く時間や場所を変えているがそれでもかなり顔見知りは増えている。様々な人が歩いている。間違いなく言えることは、歩いている人のほとんどが健康志向ということだろう。俺も一年前にはインターバル速歩をしていた。三分速歩で三分はゆっくり歩く、これを各五回すると30分、しかしただ早く歩くより効果的な運動になる。ということで頑張っていたが、残念ながら大した成果は得られなかった。それは俺の結論として、普通の健康人には効果的だが、俺のような老齢化が進んだ人間には適応外、そういうことだろうとあきらめていた。つまり俺は歩けなくなっている。終わりが近づいていると悲観していた。それでも俺は77歳、この間男の平均寿命が81歳というように聞いたので、そこまであと4年だ。あと四年は頑張りたい。ということで今まで55分程度で歩いていたところが最近50分を切るように頑張っている。今日で三日目だ。今日は48分だった。タイマーでしっかり計っている。やればできると思っている。諦めたら終わりだ。継続は力だ。頑張る俺に拍手である。