楠木町吉部の藤ヶ瀬は、昔、このあたりに藤の大樹があって非常に繁茂していたので地名となったが、その藤の木は下の川をせきとめて淵をつくり、ここに大蛇が棲みつき、近くの巨石の上で時折昼寝するのがみかけられたという。そして、ここを通る人にしばしば害を与えたので、この危害を除くため、この地に八大竜王神が祀られることになった、という。