カレー屋さんにあるカラフルな粒々の正体は? | いつもの料理が生まれ変わる!スパイスとハーブの底力
カレー屋さんやインド料理屋さんのレジ横などに置かれている、カラフルな粒々をご覧になったことはありますか?
これは「ソーンフ」と呼ばれる食べ物で、ソーンフはヒンディー語で「フェンネル」を意味します。
一見、お菓子のようにも見えますが、フェンネルシードをカラフルに色付けした砂糖でコーティングしたものです。
コーティング前のフェンネルはこんな形をしています。
同じ形をしていますね。
このソーンフは口直しや消臭、消化促進のはたらきがあるとして、食後や口直しに食べられています。
砂糖でコーティングせずに、ザラメなどと混ぜ合わせただけのものもあります。
砂糖でコーティングされているので、口に入れた瞬間は甘く感じますが、噛むと中のフェンネルが割れて、フェンネルの香りが口の中に広がります。
フェンネルには甘い香りのアネトール、樟脳に似た香りのフェンコンなどの精油が多く含まれ、甘く少し清涼感のあるような香りがします。
カレーのように、濃く、香辛料の香りや辛さが残るような食事の後に、ひとつまみ食べると口の中がとてもすっきりします。
人によっては胃腸薬のように感じてしまい、あまり好まない方も少なくありません。
胃腸薬のように感じる通り、フェンネルは「ウイキョウ」という別名で胃腸薬や漢方にも使われています。
フェンネルはカレーの重要な原料の1つであるだけでなく、カレーを食べた後のお口のケアまでしてくれる、とても重要なスパイスなのです。
カレー屋さんやインド料理屋さんなどにお食事に行かれた際に見かけたら、ぜひひとつまみ食べてみてください。
甘く清涼感のある香りがくせになりますよ。
掲載元:スパイス&ハーブ スタジオ