日曜日に図書館で手に取った本。

佐野洋さんの「ゴルフ 奥の細道」

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佐野さんは言わずと知れた超著名ミステリ作家ですが,この人がゴルフを文壇ゴルフの門を叩いた頃を描いたエッセイです。

始めたのが47歳。

1970年代半ばだったというからずいぶん昔の話です。

この本が書かれたのは2008年ですが,ゴルフを始めた頃の楽しい様子が活写されています。

さすが,作家です。

話も面白いし,一気に読み終えました。

文壇ゴルフが廃れていくことを恐れた丹羽文雄さんらが佐野さんをゴルフの世界に引きずり込んでいく様子が楽しい。

また佐野さんがいろいろ工夫して独自の練習道具を編み出した話は思わず頬が緩みます。

本当にこの人はゴルフが好きなんだなぁと。


ただ,読み終えてふと気づきました。

「これ読んだことある…」


最近,こういうことが多いです。

でも,同じ本を何度も楽しめるなんて幸せ者です。

何度同じコースを回っても初めてのように新鮮にプレイできる私。

物覚えの悪さも極まれりです。


さて,この本で印象的だったのは,ゴルファーのタイプについて。

ゴルファーには「完ぺきなゴルフ」を目指すタイプと,「良いスコア」を目指すタイプがいる,として,これを佐野さんは「上手いゴルフ」と「強いゴルフ」と表現しています。


すなわち,前者は結果オーライは許さない。
あくまで自分が描く理想のショットを追求するタイプ,という感じでしょうか。


もっと言えば,後者は冒険はせずに例えばバンカー越えショートホールは手前の花道に落として寄せワンでパーを拾おうと考えるタイプ。


なるほど~。


確かに一緒にラウンドしてもこの2つのタイプは分かります。
自分はどちらだろう,と考えると決して後者ではありません。
まぁ,完ぺきなゴルフを目指しているかというとそうでもないような気がしますが,

ただ,常に理想とするスイングで最高のボールを打とうとしているような気がします。
当然,ほとんどの場合,うなだれる結果になるのですが。


いつも,ラウンド前は今日は「ステディ」に行って,「スコアメイク」に専念しよう!
と思うのですが,ラウンドしている途中,いや,スタートホールのティーショットを打ち終えた瞬間,頭から消えてしまい,冒険冒険でその日のラウンドが終わってしまいます(TT)


さて,佐野さんがこのエッセイで紹介している本があります。

大岡昇平の「アマチュアゴルフ」。
1950年代に書かれた本です。




ハンデ22の頃に書かれた本で,そんなハンデの人が技術書を書くなんてと言われたそうです。

でも,そういう人の方がそのレベルにふさわしい技術論を知っているのではないか,とも思いま
興味が湧いてきたので,ネットで探してみました。

そしたら,アマゾンに1986年に文庫で復刻した中古本があるのを見つけました。
さっそく買って,今日到着。

「遅くなってからゴルフをはじめた人に捧ぐ」

というサブタイトルがついています。
私は,ゴルフを始めたのは若い頃でしたが,本格的にやり始めたと言えるのは数年前。

まさにこれは私のための本なのではないでしょうか。
さらに,表紙には,

「自分にあったゴルフ術を身につけよう。これであなたは100を切る」

とあります。

ますます興味が湧いてきました。

1950年代のゴルフは一体どういう世界なのでしょうか。

そういうことも知ってみたい。

読むのが楽しみなような,もったいないような…。





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