「まさかの友こそ真の友」

人間、調子のいい時には放っておいても
他人は寄ってくるが、そんな奴らは本物ではなく
苦しい時こそ寄ってきてくれる人こそが真の友である。
そういう意味において俺は本当に良い友に恵まれていると涙ぐみ



「友情は悲しみを半分に、喜びを2倍にする。」
そんな言葉でもグッと来てしまうほど
今の俺は人の親切が身に染みる。

この一週間は人生の中でもワースト3に入るほどの
ハードさであり、今後も俺の歴史の中で
「板ばさみの日々」として記憶されるだろう。

この詳細を聞きたい人は携帯番号を教えてくれたら
俺は一晩中機関銃のようにしゃべり続ける自信がある。
ストレス解消にいいからね。
愚痴は。

しかしそんな時間も取れないという悪循環、
誰でもいい俺と立場を変わってみろ。


・・・という訳で生まれて初めて
興味本位ではなく、真剣に占いに行ってみた。
人間関係に疲れた挙句、占い師に頼る32歳の男。
いつから俺はこんな情けない人間に成り下がってしまったのか・・・。


俺の町から30kmほど離れたとある占いの館。
車を停めて中に入る。
すごく小さなスペースにそれっぽい初老の男性。

いつもの俺なら「お手並み拝見」とばかり
相手を冷静に観察する余裕があるのだが
心のスタミナを使い果たしている現在の状況において
そんな余裕は全く無い。



「これにお名前と生年月日を書いてください。
ややせっかちな印象を与える占い師に言われ
おそらくエクセルで作ったであろう診占録に視線を走らす。


「受診者」という欄に名前と生年月日を記入する。
下には「父の生年月日」「母の生年月日」も記入する欄がある。

「注意事項」という欄には

①気にする性格の方はご遠慮下さい。
②嫌なことを指摘され、腹を立て易すくうらみを持ち易い方もご遠慮ください。
③占いを信じない方はご遠慮下さい。
★すべてを正直にお書き下さい 占いの基本です


必要部分を書き終わり
小さく息を吸って俺は言った。

「あのぉ・・・」



つづく(なぜなら、もう寝ないと明日早いから・・・)