部屋に帰ったら
こんなメールが来ていた。


『お疲れ様です。
ブログの写真そっくりじゃないですか~
『全く似てねー』じゃなく似てますよ!今度からこれで行きましょう!
ところでトップの写真はまさか石○Mじゃないですよね?
まさか・・・』


ヨッシー、言っておく。

君は



俺は


OK?


俺の馬鹿パソコンは「修了」と書こうとしても
「種雨量」に必ず変換される。
マジでブッ壊したい。

東京にいた頃
予備校と寮の往復。
雨の日で電車はやや込んでいた。
都会の弱点、それは「電車では座席に滅多に座れない事」
これだけで東京を憎んだ。

沢山の人を乗せ、京王線は快調に飛ばす。
千歳烏山駅だっただろうか。

映画から飛び出してきたような
純度100%のヤクザ風の男が乗ってきた。
手には傘を持っていた。

同じ車両に乗り合わせた我々に一斉に緊張感が走る。
チラリと座席を見る。満席である。

何か予感がして
ヤクザから目が離せず、じっと見ていた。

以前も立川駅のパチンコ屋で
大当たりしている台があったので
ボケ―ッと後ろに立って見ていたら
そのおっさんがクルリと振り返った。

ヤクザだった。

「何、見てんだよ」(,,#゚Д゚):∴;'・,;`:ゴルァ!!


生まれて初めて聞いたヤクザの標準語。
血走った目、いまにも掴みかかりそうな勢いに
「すんません」も言えずに走って逃げてしまった。


電車に乗り込んで来たそのヤクザ
席に座ることを諦めるという気はサラサラないようだった。
みんなが座っている座席の前に立ち
傘の先を小さく振った。

座っていた主婦やサラリーマンが一斉に左右に動いた。
ちょうど一人が座れるだけのスペースが生まれ
そこにドッカリと腰を下ろすヤクザ。
それは魔法のようだった。

十戒で有名なモーゼが海を割ったという伝説。
俺は信じる。