ブログでは人のことばかり偉そうに語っているが
正直言って、俺もかなりのボケ人間である。普段はそういう部分を、
「人のあら探しをして悪口をいい、注意をそいつに向ける」
と言う高度な大人のテクニックを駆使することで、ひた隠して生きている。
このブログを読んでいる人は、殆ど知っていると思うが、ブログに書くことで
自身への戒めにしたい。
「ネットオークション
」3年くらい前に聞いた
この素敵なシステムを無関心を装いながら
「これ、ネットオークションで買ったんよ」
「オークション出したら高く売れてなぁ」という話を聞くたびに
「いつかは俺も・・・
」と、ひそかな闘志をたぎらせていた。
ひょんな事からパソコンを購入することになり
インターネットが見られる!
という喜びとともに
ネットオークションデビューに俺の心は燃えていた。
恐る恐るYahoo!オークションに登録し、出品されたあまたのブツ達を確認する。
驚くほど色んな品物が出品されており、
買い物をネット上でするっ!
という非日常体験に興奮しまくりだ。
俺は腕時計が好きなので、記念すべき第一回目のお買い物は
フォーマルな席に連れていくには申し分ないが、
最近少しマンネリ気味の『本妻腕時計』の向こうをはって
少々、獣のような扱いをしても、お互い割り切った付き合いが出来る・・・。
いわば愛人とも言うべき『セカンドウォッチ』だ。
定価38,000円のタフな腕時計・・・。
値段もまずまずだし、何より
「激しい動きにも耐えられる」という俺のニーズも満たすだろう。
スタート価格は100円だ。
ははーん、小額で目を引いておいて人を集める作戦か?
入札履歴を見る。「1,000円」・・「1,500円」・・・「2,000円」
いい具合に上がっているが良く見ると9000円手前で伸び悩んでいる。
俺の狙いはズバリ、10,000円だ。
でもよく見ると数時間で落札なんてあまりないようだし
同じ品物もたくさん出品されている。
じっくり時間をかけて、少しでも予算オーバーすれば手を引けばいい。
またいくらでも出品してくる。プププ。
駆け引き上手の俺のことだ。
間違いなくいい買い物ができるだろう。
「これ、買ったんよ。いくらするか分かる?」
「えー、3万くらいですか?」
「いやぁオークションで1万よ。」
「マジっすか?安いですね~
」
ニヤケながらあご男に自慢する買い物上手の俺。
そんな情景が頭に浮かんでは消える。
さてと、記念すべきオークションデビューだし
そろそろ残り時間も1日しか無いし、挨拶代わりに参加してみるか。
その時計の「現在の入札額」は9,500円になっていた。
おらッ!一万円で勝負じゃい!!!
かかってこんかいッッ!!貧乏人!
9,500円ぽっちしか出せない貧乏人を吹き飛ばし
『最高入札者様』には俺のアドレスとともに、『現在の価格:10,000円』が
燦然と輝いている。はず・・・。
「おめでとうございます!あなたが落札者です」
すっげーーーーーっっ!!
・・・でもあと一日、あるのに何故???
いかに初心者の俺でも当然沸く疑問である。
その時、オークションに参加していた人間は見た。
Yahoo!オークションで永遠に語り継がれるであろう伝説の入札を・・・。
どこかの馬鹿メガネが、定価38,000円たらずの時計を
100,000円で落札しようとしている信じられない光景を・・・。
思わず、ページを「戻る」にして無かったことにする・・・。
・・・そんなムシのいい話があるはずもなく、
希望落札価格が38,000円だったことに救われ、
恥を忍んで出品者にも事情をメールし
なんとか送料込みの38,000円で購入することになった。
結局、定価で買っただけ・・。
オークション、あせって一ケタ多い、馬鹿。
僕のことです。