チマチマは小柄な男だ。
本当に小さい。


あの小さいタカシでさえ
彼を俺に紹介する際には
「中○くん、小さいで。」
とわざわざ付け加えたほどだ。

実際に会ってみると
思った以上に小柄でおとなしく
物腰も丁寧で、真面目そうに見えた。


奴の自分さえよければイッツオールライト!なところと
とっさに見てきたようなウソをつくところを、これでもか!と見せ付けられ
やや食傷気味になっている俺だが
奴のチマチマとした身奇麗なところは評価している。

独身男性にしては本当に身だしなみには気をつけている。
シャツもパリッとしているし眉毛も整えてるしね。

しかし俺が気になっていることが1つだけあった。


それは奴の持ち物がどれもデカイことだ。
鞄も奴がすっぽり入るくらいで大きく頑丈そうな作りだし
時計も手首に「ヨーヨー」をつけているくらいBIGサイズ
靴も今時、そんな靴はないだろう、先っぽが丸く大きく膨らんだ靴。


でも、それを本人に訊ねる勇気はなかった。

身体が小さいことをコンプレックスにして
身の回りのものはせめて大きいものを・・思ってたのかも知れないから。
気にする人は気にするからね、そういうの。
大人になってそういう部分にも気を使えるようになった。
もう、そういう歳だ。


しかし、である。
俺のように普通に成長した男もいる中で
実にアバウトな成長と言おうか、
そういうことを全く意に介すことなく
生活している人もいるのもまた世の中なのだ。


俺の席の目の前に・・。


「中○さんって、何でいつもあんな
ミッキーマウスみたいな靴履いてるんですかぁ?」


なーんも気にすることなく
あっけらかんと言い放った天然娘(33)。


俺は思わず大笑いした。
「ミッキーマウスみたいな靴!!!!」
まさしく俺もそう思っていたから。
(もしくはチャップリンの靴)


という訳で天然娘のその言葉に触発され
こんな作品を書いてみた。









大変、よい出来だったのでチマチマにも見せてやった。
その時の表情もパチリ!★













あ~あ、また嫌われちゃたよ。