この話は実話である。
7月21日の日記「奇妙な夜 」を再度読んでから
下記を読んで欲しい。(一番下に書いてあります)
高校時代の友人T本、
卒業後九州の某大学に通っていた奴なのだが
俺たちが22歳くらいの頃、バイク事故で亡くなった。
高校時代はあまり社交的な性格ではなく
物静かなおとなしい印象しかないT本だが
意外にも俺やツウとはウマが合い
一緒にビリヤードもしたことがあった。
つぶらな瞳にガチャガチャした歯並び
「タネゴン」なんて変な仇名もつけられていたっけ。
高校を卒業してからは音信不通だったが
久しぶりに奴の噂を聞いたら
「死んだ。」なんて本当に衝撃的だった。
当時、大学生の俺とツウは
奴とは音信不通だったため通夜や葬式にも行くことがなかった
自分達の不甲斐なさを悔やみやりきれない思いを抱えながら
遅ればせながら奴の実家にお悔やみを言いに行った。
その時に聞いた話である。
和風の実家の居間には
T本の遺影が部屋を見下ろすようにかけられていた。
妙に厳しい顔をしていたのが印象に残っている。
対応してくれたお祖母さんは
大学時代の友人は沢山お悔やみに来てくれたが
高校時代の同級生はほとんど来てくれていないので
あなた達が来てくれたことは本当に嬉しいという風なお礼を言った。
聞けば大学に入学してからのT本は
高校までとは違い、活発になり、友人等も沢山出来て
リーダー的な存在として大学生活を満喫していたらしい。
バイクもその時に買い、仲間とツーリングに明け暮れていたそうだ。
Tが事故をしたのは
地元でも原因不明の死亡事故が多い「魔のカーブ」と呼ばれる場所で
遺体もキレイな眠っているような表情だったとのこと。
話を聞きながら、高校時代のT本の姿を思い出しながら
遺影の写真のT本をぼんやりと眺めていた。
お互いこれからなのに本当に切なかったし悔しかった。
本人は尚更だと思う。無念だったろうに。
思い出話はつきることは無かったが
お邪魔になっては、と配慮して帰ろうとした時に
お祖母さんが言った。
『そういえば、コウジ(T本)の神戸のお友達も
「夢にT本くんが出てきた。」
「T本くんが呼んどるけぇ、九州まで行ってくる。」
言うてバイクに乗って自宅から出てその道中に事故して亡くなったんよ。・・・』
客観的に聞けば不思議な話だと思う。
あるいは心霊話かも知れない。
でもその時は怖いとかでなく
「寂しかったんだろうな・・・あいつも」と思った。
高校時代の同級生にも
奴が亡くなったことをまだ知らない人間もいるだろう。
あれから10年の日々が経った。
色々あるけど、生きている分幸せだ。
T本、お前の分も頑張って生きるからな!
7月21日の日記「奇妙な夜 」を再度読んでから
下記を読んで欲しい。(一番下に書いてあります)
高校時代の友人T本、
卒業後九州の某大学に通っていた奴なのだが
俺たちが22歳くらいの頃、バイク事故で亡くなった。
高校時代はあまり社交的な性格ではなく
物静かなおとなしい印象しかないT本だが
意外にも俺やツウとはウマが合い
一緒にビリヤードもしたことがあった。
つぶらな瞳にガチャガチャした歯並び
「タネゴン」なんて変な仇名もつけられていたっけ。
高校を卒業してからは音信不通だったが
久しぶりに奴の噂を聞いたら
「死んだ。」なんて本当に衝撃的だった。
当時、大学生の俺とツウは
奴とは音信不通だったため通夜や葬式にも行くことがなかった
自分達の不甲斐なさを悔やみやりきれない思いを抱えながら
遅ればせながら奴の実家にお悔やみを言いに行った。
その時に聞いた話である。
和風の実家の居間には
T本の遺影が部屋を見下ろすようにかけられていた。
妙に厳しい顔をしていたのが印象に残っている。
対応してくれたお祖母さんは
大学時代の友人は沢山お悔やみに来てくれたが
高校時代の同級生はほとんど来てくれていないので
あなた達が来てくれたことは本当に嬉しいという風なお礼を言った。
聞けば大学に入学してからのT本は
高校までとは違い、活発になり、友人等も沢山出来て
リーダー的な存在として大学生活を満喫していたらしい。
バイクもその時に買い、仲間とツーリングに明け暮れていたそうだ。
Tが事故をしたのは
地元でも原因不明の死亡事故が多い「魔のカーブ」と呼ばれる場所で
遺体もキレイな眠っているような表情だったとのこと。
話を聞きながら、高校時代のT本の姿を思い出しながら
遺影の写真のT本をぼんやりと眺めていた。
お互いこれからなのに本当に切なかったし悔しかった。
本人は尚更だと思う。無念だったろうに。
思い出話はつきることは無かったが
お邪魔になっては、と配慮して帰ろうとした時に
お祖母さんが言った。
『そういえば、コウジ(T本)の神戸のお友達も
「夢にT本くんが出てきた。」
「T本くんが呼んどるけぇ、九州まで行ってくる。」
言うてバイクに乗って自宅から出てその道中に事故して亡くなったんよ。・・・』
客観的に聞けば不思議な話だと思う。
あるいは心霊話かも知れない。
でもその時は怖いとかでなく
「寂しかったんだろうな・・・あいつも」と思った。
高校時代の同級生にも
奴が亡くなったことをまだ知らない人間もいるだろう。
あれから10年の日々が経った。
色々あるけど、生きている分幸せだ。
T本、お前の分も頑張って生きるからな!