「※※(九州アニキ)の靴のサイズ、
27cmやて! グフフフフ(`m´)」






彼の地で有名なカツ丼屋に行った帰り
強烈個性は上機嫌だった。

(「決戦の月」と言われ、関係者誰もが
ストレスでやせ細っていった
あの4月の戦争状態の中でも
毎日、飽きることなくトンカツ屋に通いあげ
逆に2kg太ったというワイヤーのような太い神経を持つ強烈個性。
揚げ物が大好きな38歳(独身)




「そんな大きさの靴あんのかなぁ?
 ブフフフフ(`m´)」



何が彼の笑いのツボなのか知らないし
知りたくもないが、27cmの靴くらいはある、とだけ言っておきたい。







その後もテンションは衰えることなく
事務所のあるビルに着き
九州アニキと強烈個性と俺の3人でエレベーターに乗った時の事。



「なぁ、石○マネージャー
UCCコーヒーって何の略なん? 」

脈絡もなく俺に質問してきた。



「えー知らないっすよ」
知ってても答えたくない、そんな意味のない質問。



すかさず九州アニキが「上島コーヒーの略でしょ?」
と助け舟を出すも見事に黙殺。




すると・・・

 『UCC(ユーシーシー)コーヒー?

  ウーシーシーコーヒー?

  なぁ?(俺の顔を見る)

  ウーシーシーコーヒー?

 上村コーヒー? (また俺の顔を見る)

 ギャハハ、ウーシーシーコーヒー

 ユーシーシーコーヒー?

 上村コーヒー?ギャハハハ

 石岡マネージャー、広島に言っといてッ!
 
 上村コーヒー、ギャハハハ」





 
不幸にもその場に乗り合わせたおばさんは
背中を向けたまま、身を硬くしてチラリとも
こちらを見なかった。
多分、狂人だと思ったのだろう。



その後も事務所の中を何をする訳でもなく
グルグル歩き回り
気になって見るとなぜか微笑んでいる強烈個性。





「そういえば、昨日のバナナどちらで買われたんですか?」
という俺の質問には




「サンクス。」と血走った目で一言だけ答えた。



俺はこの人とは一緒に働けない。
なぜなら、顔を見ただけで吹き出してしまうからだ。
まるでパブロフの犬みたいに。