室田さんの絵じゃないならラブライブ!じゃないのか!?!?!? | サンシャインブログ

サンシャインブログ

オタクのブログ

虹ヶ咲のアニメ化が発表されて話題になっておりますが、少し気になるコメントを見かけました。

アニメのキービジュアルが今までと絵柄が違うものになっており、さらにラブライブのキャラクターデザインを務めている室田雄平さんが虹のアニメには関わっていないと発言したことにより物議を醸しているようです。

 

「室田さんの絵じゃないならラブライブ!じゃない」

 

そんなことを言っている方が結構いまして・・・

室田さんの絵は唯一無二だと思うし、ラブライブ!といえば室田さん、という印象があるのはおかしくないのですが

そもそも虹ヶ咲のキャラをデザインしたのは室田さんではないのです。

室田さんが虹ヶ咲のキャラを描いたことは今まで一度もないはずです。

 

では、誰がデザインしたのか、それは、不明です。

スクフェスのイラストを担当されていた人の誰かのようですが、名前は公表されていないので現時点では不明なのです。

 

虹ヶ咲は今までのラブライブと成り立ちがちょっと違うので、無印の成り立ちから順に解説していきます。

 

ラブライブ!というのは、サンライズ第8スタジオのプロデューサーである平山理志さんがアイドル物をやりたいと思いたったのが発端です。

そのアイドル物の企画をG's magazineに持ち込んだところ協力してもらえることになり、アイドル物なら音楽も必要ということでランティスも参加することに。

そんな経緯でサンライズ、KADOKAWA(G's magazine)、ランティスの3社合同企画としてラブライブ!は2010年にスタートしました。

キャラや世界観等の全般的な設定はG's magazineで多くの読者参加型企画を手がけてきた公野櫻子さんが担当。

キャラクターデザインはサンライズ社内でコンペを行い、当時まだ無名の若手だった室田雄平さんが抜擢されました。

アニメーションPVは、サンライズD.I.DにてCGエフェクトを担当した後、演出に転向しケロロ軍曹等サンライズ作品の絵コンテ、演出を担当されていた京極尚彦さんが初監督を務めることに。

ランティスの音楽プロデューサーは斎藤滋さんで、木皿陽平さんは実は2代目になります。

作詞は皆さんご存知畑亜貴さんが担当。

 

室田さんは絵柄が常に変化している方で、特に初期は今とは全く違います。

1stシングル、2ndシングルのPVを見れば絵柄が違うことはよくわかると思いますが・・・これは実は総作画監督を担当された稲吉智重さんの絵柄です。

当時の室田さんのキャリアでは総作監はまだ早いという判断だったと推測されます。

3rdシングルでまたガラッと絵柄が変わりますが、これはベテランアニメーターの西田亜沙子さんによるもの。

4th、5thシングルでは西田さんと共同で室田さんが総作監を担当し、主にダンスシーンは西田さん、それ以外の日常シーンは室田さんという分担になっています。

しばらくG's magazineの連載とCDリリースを中心に展開していたラブライブ!がテレビアニメ化により一気に注目されることになります。

このテレビアニメ版ラブライブ!のキャラクターデザインを担当されたのは、西田亜沙子さんです。

室田さんは原画を主に担当し、1期の終盤でようやく複数いる総作監のうちの一人として参加。

ラブライブ!のアニメは1話内に必ず総作監が複数人いて、カットによって絵柄が大きく違うのが特徴です。

脚本は花田十輝さんが担当し、公野版からキャラクター性やストーリーも大きく変更されることになりました。

 

1期放送終了後の6thシングルのPVで室田さんは初めて単独で総作監を担当されることになります。

この時期は西田さんが入院されていたようで参加できなかったみたいです。

その後テレビアニメの2期が放送されますが、キャラクターデザインは1期同様西田亜沙子さん。

室田さんは2期では原画ではなく総作監の一人として活躍します。

そして、無印アニメシリーズ完結編である劇場版では、室田さんがある程度実力を身につけたからか、西田さんは参加せず、ついに室田さんがアニメーションキャラクターデザインを担当することになり、再び絵柄がガラッと変わりました。

 

ラブライブ!は室田さん自身の絵柄の変化も激しく、キャラデザ、総作監によっても大きく絵柄が変わるシリーズであると言えます。

 

そしてサンシャイン。

サンシャインは無印の流れを汲む正統な2作目で、こちらもサンライズ、KADOKAWA(G's magazine)、ランティスの3社合同企画です。

展開の仕方も基本的には無印を踏襲しています。

スタッフの変更は細かく見ると色々ありますが、大きなところでいうと、アニメーション監督が京極尚彦さんから酒井和男さんへ、音楽プロデューサーが木皿陽平さんから大久保隆一さんへと変更されています。

キャラクターデザインは引き続き室田雄平さんではありますが、実は1stシングルのPVには室田さんは参加されておらず、総作監は河毛雅妃さん、藤井智之さん、平山円さんです。

 

絵柄の変化が大きいラブライブ!でラブライブ!の絵というものを決定づけたのは、おそらくスクフェスではないでしょうか。

スクフェスはラブライブを原作としてKLabが開発し、ブシロードが配信しているリズムゲーム。

スクフェスはテレビアニメで上げたラブライブ!の知名度をさらに爆発的に広げてラブライブ!の地位を確固たるのもにしました。

スクフェスのイラストは室田さんの絵柄を再現し、美麗で安定してハイクオリティなイラストを量産することに成功しました。

この絵を見てこれがラブライブ!の絵だと思っている人が多いのかなと思います。

スクフェスの絵はずっと安定した絵柄でお届けしていますが、室田さんは常に絵柄が変化しているので、実は室田さんとスクフェスの絵柄は今や大きく乖離しているんですけどね。

スクフェスのスタッフは公表されてない方がほとんどですが、アニメや原作側のスタッフは恐らく直接制作には関わっていないと思われます。

 

そしてスクスタです。

虹ヶ咲が生まれたスクスタはスクフェスの派生作品です。

ラブライブ!→サンシャイン→スクスタ(虹ヶ咲) 

ではなく

ラブライブ!→サンシャイン

     ↘︎スクフェス→スクスタ(虹ヶ咲)

            ↘︎スクフェスAC

     ↘︎ぷちぐるラブライブ!(サービス終了)

となっています。

スクスタはKLab、ブシロードが手がけるものなので、虹ヶ咲のキャラデザも設定やシナリオもそちらが用意した方々が行なっています。

なので、室田雄平さんも公野櫻子さんも関わっていないのです。

音楽プロデューサーに関してはサンシャインと同じく大久保隆一さん。

シナリオはダ・カーポシリーズのシナリオを手がけていたEDEN'S NOTESが担当。

アニメーション制作はサンライズということになっていますが実制作はDRAWIZというCGアニメ制作会社です。

作詞もTOKIMEKI Runners以外は全て畑亜貴さんではない方が手がけています。

そして、ラブライブ!の生みの親であり、ラブライブ!のトップにいたであろう平山理志プロデューサーはサンシャイン劇場版を最後にサンライズ第8スタジオを離れ、サンライズ第二制作部部長になっているため、スクスタにも一切関わっていないと思われます。

 

無印、サンシャインとは大きくスタッフが違うスクスタですが、スクフェスの派生作品としてみれば自然だし、流動的に変わってきたラブライブ!をラブライブ!たらしめているものは何かといったら、一言で表すことは難しいと思います。

テレビアニメ版の虹ヶ咲にも室田さんが参加しないのは、たぶんリソースの分散のためなのかと。

まだサンシャインの展開もあるだろうし、もしかしたらまた新たなスクールアイドルが誕生するのかもしれません。

今まで以上にコンテンツを大きくしていこうとすると、ずっと同じスタッフではパンクしてしまうので、いろんな人が手がけるラブライブ!を同時に展開していくのも面白いなと自分は思います。

 

だらだらと語ってきましたが、虹のアニメに室田さんが関わってないからラブライブ!じゃないなんて見る前から言ってないで、とりあえず見てみましょうよってことですよ!!!

虹の元のキャラデザは室田さんがやってると勘違いしてるしてる人も多いみたいで、それこそじゃあ室田さんってもう必要ないの!?って寂しくなるんですが・・・

とにかく、いろんなラブライブ!があるのも面白いと思うので楽しんでいきまっしょ〜い。