アメリカのトランプ大統領の仲介によって、パレスチナ自治区ガザでの停戦合意が成立したことは、遅きに失したとはいえ喜ばしいことです。

 

一方、ウクライナにロシアが侵攻してから早3年8か月近くになります。ウクライナでの停戦実現後に、英仏主導の有志連合による多国籍部隊派遣計画があります。しかし、ロシアは欧州部隊の派遣に強く反対。中国の軍事パレードで中ロ朝のトップ3人がそろったのは、まさに3カ国の軍事同盟をアピールするため。ロシアは停戦した場合、ウクライナに中国軍を平和維持部隊として置きたいからともいわれます。しかし、これにはウクライナが反対しており、和平は遠のくばかりです。

そこで、今こそ国連常設軍の創設を検討すべきではないか。例えばロシアによるウクライナへの侵攻。第三国から構成される常設軍にロシアと良好な関係にあるインドやトルコ出身の兵士も参加すれば、ロシアも手を出しにくい平和のバリアーを築くことができ停戦と和平に向けて対話を促すことができます。

 

国連、とりわけ安全保障理事会の機能不全、無策によりウクライナやパレスチナなどで、どれだけ多くの人間の命が失われたことか。その一因は常任理事国の権限・拒否権が強すぎることにあります。国連を改革できないならば、新しい国連を作ることも検討すべきです。