昨年5月のニューヨーク国連本部に続き、今年8月27日から10日間、自費で平和活動のため、フィンランドとバルト三国、モルドバの五か国を訪問しました。石橋湛山や宮沢喜一元首相が訴えていた国連常設軍の創設を、とりわけロシアによるウクライナ侵攻で危機感を感じていると思われるロシアの隣国に知っていただきたかったからです。帰国後、他の国々には手紙を出しました。

   国家の安全保障は、先ず第一に自国の防衛力を強化することですが、単独で外国勢力に対抗できる国は、ごく一部の国を除いて殆んどありません。そこで、敵国と想定される国以外の国と軍事同盟を結び安全保障を強化します。NATO北大西洋条約機構や日米安保条約がそれです。

   そして、第三の道として、国際機関による集団安全保障体制を構築する方法があります。ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルとハマス更にはイランとの紛争、ミャンマーやスーダンの内戦。人類の悲願である世界平和を維持するにはどうすればよいのか。

   日本の英智ともいうべき自民党の二人の元首相が同じことを訴えています。石橋湛山と宮沢喜一であり、国連常設軍の創設です。

   政界を引退していた湛山は、1968年「日本防衛論」で、「世界に対しては、国連を強化し、国際警察軍の創設によって世界の平和を守るという世界連邦の思想を大いに宣伝し、みんながそれに向かって足並みをそろえるよう努力する以外に方法はない」と述べています。

   また、宮沢は1991年総理になる半年前、月刊誌に「国連の常設軍が創設されて、イラク軍がクウェートに侵攻したような事態に対して、国連の意思により国連の指揮の下に出動し、世界の平和と秩序を回復する。そして、平和憲法を持つ日本はその推進者として各国の先頭に立つべきだと信じる」と述べています。

   今こそ集団的自衛権に代わる国際機関による集団安全保障体制を構築すべきと考え、昨年7月から原則毎週土曜日午前11時から2時間ほど新宿駅西口駅頭で、国連常設軍創設を訴える街頭活動を行っています。ジョン・レノンの「イマジン」という曲を流しながら、ビラの配布を行っています。

   ご賛同いただける方は、両元首相の考えを国内外に発信して頂けないでしょうか。また、ビラの配布にもご協力いただけると幸いです。宜しくお願い致します。