議員に投票した人は、その議員が県民のために一生懸命に仕事をしていると信じているのに、実際には議場で居眠りをしている議員、一般質問をしない議員もいる。常任委員会で少しは質問しているのかもしれませんが、県民の代表として相応しい役割を十分に果たしていると言えるでしょうか。言えなければ税金の無駄使いであり、税金泥棒と言わなければなりません。小池百合子東京都知事は、知事報酬を就任から半分に減額し1277万円とのこと。千葉県議会議員の方が多く約1500万円です。
千葉県議会では、議員の海外視察が2013年度から復活し、2020年1月、15名の県議がアメリカ西海岸の都市を視察しました。議会事務局に調べて頂いたところ、その後の2年半に議会の定例会が10回開催されましたが、本会議や委員会で視察に関連する質問をしたのは、15名中わずか4人だけでした。これまた、税金の無駄使いであり、税金泥棒に追い銭と言わなければなりません。こんなことでよいのでしょうか。世間一般の良識やモラルとあまりにも乖離していると言わなければなりません。
自民党議員の大先輩である保守本流の橋本龍太郎元首相、父親の橋本龍伍元厚生大臣は体が不自由だったことから、「政治は弱い人のためにある」を政治信条にしていました。この信条は橋本元首相にも引き継がれ、「政治は弱者のためにある」とよく語っていました。私の父親も、重度ではありませんがやはり身体障碍者でした。ですから私も「政治は弱者のためにある」を政治信条にしています。
本州四国連絡橋児島・坂出ルート(通称:瀬戸大橋)が1988年4月全線開通しました。そして、同年5月本州から僅か200メートルの距離にありながら、ハンセン病への差別・誤解によって隔絶されていた長島が、全長185メートルの邑久(おく)長島大橋(人間回復の橋)が開通して本州と陸続きになりました。その時、橋本元首相は、テレビで「瀬戸大橋より邑久長島大橋ができたことの方がうれしい」と語っていたことが強く印象に残っています。その保守の良心、社会的弱者にも配慮した自由主義は、どこに行ってしまったのでしょうか。