2 選挙民である原告に対する侮辱行為(蔑視・愚弄行為)

(1)  前記日本国憲法の前文及び同43条1項の定めのとおり国会議員は国民の代表であり、また日本国憲法15条1項は、「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。」と定めている。原告は、憲法上の権利である選挙権を有し、選挙民(有権者)としてこれまで衆参の国政選挙で幾度も投票してきた一人である。

 

(2)  本件立法の不作為は、以下述べるとおり、原告を含め全国の選挙民を蔑視し、愚弄しており、それは原告に対する侮辱行為である。

既に前述したとおり、他人が資金元である資金からある経費を支出した場合には、その経費に使用したことを裏付ける領収書等をその資金元に提示することは現代の常識である。ところが本件国会議員らは、この常識に反し、堂々と被告国から支給されている毎月100万円という高額な資金を領収書等を資金元に対し提供しないで使用し続け、憲法が禁止する本件特権的待遇を受けこれを温存放置し、本件立法の不作為をしてきたことになる。何故、本件国会議員らはこのようなことができたのか、その理由は以下のとおりである。

第一に、本件国会議員らによる本件立法の不作為の動機は、本件国会議員らの特権的意識である。即ち、本件国会議員らは、選挙で選任された政治上の選良(エリート)であるだけであるのに、このことを超えて人格的にも選挙民とは異なる選良であると錯覚し、やることなすことの全てが許されると考え、本件特権的待遇を温存し放置してきたのである。本件国会議員らは、このような行動において、選挙民を蔑視している。

なお、「蔑視」とは「さげすむこと。見さげること。」(前記広辞苑)である。

第二に、本件国会議員らは、本件立法の不作為を続けても、前記聖域の中のことであるから、誰も非難できず誰にもその制度を変更ができないと高をくくっているのである。この本件国会議員らの対応は、選挙民を愚弄していることに外ならない。

 

(3)  以上のとおり、本件国会議員らは、本件立法の不作為行為を継続することによって、選挙民を蔑視し愚弄しており、この行為は、原告を含め選挙民に対する侮辱行為であり、それは原告に対する不法行為である。