今ここで、誰かが、そして一人でも多くの人が声を上げ、保守本流の健全な流れを現代に相応しい形で取り戻さなければ、日本が、そして国民が大変な事態になってしまいます。あの素晴らしかった保守本流が元気だった時を思い起こして頂くと同時に、再び何としても実現しなくてはなりません。その一心で、本コラムを著して参ります。

 私は昔が良かったと懐かしんでいるのではありません。かつての日本と比べて今の政治が劣化し、戦前の暗い時代に逆戻りしているような危険を感じているからです。戦後の日本の歩み、自民党の政策は、大筋では間違っていなかった。それは、我が国の平和と繁栄を見れば明らかです。公害や原発事故、ロッキード事件やリクルート事件など反省すべき点はあったとしても。

特定秘密保護法、武器輸出解禁、集団的自衛権行使容認、新安保法制、共謀罪法が施行され、そして、憲法9条が改正されれば、日本は、戦前回帰の暗く息苦しい国になってしまいます。今こそ集団的自衛権ではなく集団安全保障、即ち国連を強化し国連常設軍を創設する国際安全保障体制を構築すべきではないでしょうか。私のような一地方政治家が発言しても信用されないかもしれませんが、同じことを自民党のしかも石橋湛山、宮沢喜一という二人の首相経験者が訴えていたのです。

異常な状況が続いています。かつて軍国主義に抵抗した政治家には、粛軍演説で有名な斎藤隆夫や安倍晋三首相の父方の祖父である安倍寛、まだ言論人だった石橋湛山など数名いました。当時は異端扱いされましたが、今から見れば彼らこそ正しい歴史認識を持っていたのです。富山県の衆議院議員だった松村謙三は、戦中に軍部の横暴に引きずられたことを悔い、「やむを得ない環境にあったにせよ、一人になっても軍部に抵抗して所信を貫けなかったことは自分の生涯に汚点を残した」と言っていました。

 

異常に立ち向かう「まっとうな異端児」が求められているとも言われます。私は、今や国会でも絶滅危惧種と揶揄(やゆ)されている保守本流こそ日本の、いや世界の進むべき、あるべき姿であると確信しています。