『 審美眼 』


つまらない事で断ち切ってしまった人がいる

苦しかったんだと思う

最後に本音をぶつけてごめんなさいと

言ったけれど本音はそれではなかったのだ


エドガー・アラン・ポオは

狂気と理性の中に美を追求した

言葉は美しかったけれども

涙で浮腫んだ顔は醜く、儚くもなく


審美眼はございますか


此処からは最後の追い込みで

ストイックに展開していくつもりだと

仰るものだから 此れはその一番の策


ほんとうは対等にあなたを愛していた

色々な意味で対等に

屈折した そう ニヒリズム

いえ単なる 私の性格の悪さ


美を追求する毎に 本心は迷宮入りし

伏線と隠喩と逆転は決して

回収されることもなく


私は今日も

詩を散文で書く