そう勝手に思って聴いてるのが
ワーグナー 「タンホイザー」
タンホイザー…ハンス・ホップ
ヴォルフラム…ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
エリーザベト…エリーザベト・グリュンマー
領主…ゴットロープ・フリック
ヴァルター…フリッツ・ヴンダーリヒ
ヴェーヌス…マリアンネ・シェヒ
コンヴィチュニー&ベルリン国立歌劇場管
1960年のエレクトローラ(独EMI)録音。
エレクトローラの名物プロデューサー・フリッツ・ガンスの制作による「ご冗談を」と言いたくなるとんでもないメンツの「タンホイザー」☆
ちょっとこんな豪華な「タンホイザー」も空前絶後でしょう。
何より、全てがドイツ系の歌手で占められ、ディクションなどの安定感が無類。
主役のホップは重量級のヘルデンテノール。
ほぼ同じ時代に活躍したヴィントガッセンと比べて、19世紀以来の伝統を帯びたヘルデンテノールです。
日本人の我々には、フルトヴェングラーの「バイロイトの第九」でお馴染みですね(^^)
そしてグリュンマーの澄んだ声も魅力的。
とにかく折り目正しく、歌い崩しやずり上がりが無い見事なものです。
ドイツ・オペラ黄金期の名バスのフリックの威厳のある深い声はさすが!
そしてDFDのヴォルフラム。
もう言うことないですね(笑)
これに脇役でヴンダーリヒも加わってくるわけですから、これ以上何を望むべきや?というところに、重量級のコンヴィチュニーの伴奏が重なるわけですから、ドイツ・オペラ好きにはもうたまりません♪
クレジットされてる音楽家を見てお気づきの方もいるかと思いますが、歌手陣は西側の人たちで、指揮者とオケは東側。
一般に教科書なんかでは、東西冷戦下で東西ドイツの往来はほとんど無かったかのように書かれてますが、実はこの時期まではまだ案外融通が効いてました。
ヒストリカル録音ファンの方ならご存知かと思いますが、1950年代までは東西ドイツの音楽家は比較的容易に往来していて、事実、西側での録音に東側の音楽家が出演することもしばしばでした。
しかしこの録音以降、東西冷戦の深刻化により、東西ドイツの音楽家の往来も困難になり、このようなオールドイツ的な録音は困難になりました。
そしてエレクトローラも会社の機能をベルリンからケルンに移し、東側の音楽家を起用した録音を諦め始めます。
この会社の方針に反対したガンスは、エレクトローラを去り、オイロディスクで活動することとなりました。
そういう意味でも、一つの画期を象徴する録音です。
今日は休みだったので、一気にオペラも聴けました(^-^)
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