今日もクレンペラー御大

フルトヴェングラー亡き後のドイツ保守本流の親玉に見られがちですが、案外非ドイツ系の交響曲の出来も良く、先日取り挙げた幻想交響曲や、「新世界」、フランクのd-moll交響曲、そして

チャイコフスキーの4-6番も佳演

ただ、いずれも遅めのテンポで、重心が低く、メロディより和声感が優先のドイツ的な処理で、民族色は薄いです(笑)
前にも書きましたが、この人は各パートが等しく聞こえてくるように鳴らす為、いきおい埋もれがちな木管を補強する為に、倍管が常でした。
おかげで、今日聴いたチャイコフスキーの第5番でも、例えば第2楽章の83小節からの木管のアンサンブルが楽しめ、ファゴットやクラリネットの9連譜もよく聞こえます。
更に彼は金管に音を控えさせてすらいます。
例えば第4楽章の70小節からは、大抵の指揮者がホルンのsf-mfの繰り返しに視線を奪われがちですが、ここは弦がf、 さらに木管がffとなっており、クレンペラーは楽譜の指示通り、ホルンを控えさせて、木管に主導権を与えてます。
artリマスター盤一風変わったチャイ5ですが是非

なお、メンゲルベルクやフルトヴェングラーと違い、カットはありません。