本人がそう言ったかどうかは分かりませんが


ベルリオーズ 幻想交響曲
オットー・クレンペラー指揮
フィルハーモニア管
1963年のEMI録音。
巨匠の数ある名盤の中でも、個人的には高く評価したい名演

フランス系の指揮者に期待したいエスプリや、激しいパッションの爆発とは、全く無縁の演奏。
どこまでも透徹した目線でスコアを読み、音楽として具現化したもの。
第1楽章冒頭のFlとClの3連符の重々しさからして、尋常ではないことは明らか。
メロディより音の分厚さを重視しており、46小節のCbのスフォルツァンドの効果的なこと。
さらにこの指揮者の常ながら、各パートがはっきりと聴き取れます。
またこの演奏は、コルネット入りの古いブライトコプフのスコアを使っているらしく、第2楽章ではコルネットが大活躍

白眉は第4楽章以降。
「断頭台への行進」はひたすらインテンポで進み、ミュンシュやバーンスタインがやるようなアッチェレランドで焦燥感を煽るようなことは一切やりません。
終楽章の414小節からの「ディエス・イレとサバトのロンド」の、この曲のイメージとは不釣り合いなくらいの、堂々たる音楽

間違いなくお腹一杯になる演奏です。
なお、海賊盤では1966年のライブもありますが、この正規盤で十分です。