前営業日の米国市場の総括です。
為替を知るには株式市場、長期金利、商品市場の知識が必要になります。
相場の何故?を知ることで、トレードは優位になります。
たとえば米国株が値動きした理由を知る事で、明日のドル相場のヒントが得られるでしょう。
〖項目〗
1. 米長期金利/国債市場
2. 米株式
3. 米原油先物(オイル市況)
4. 米金先物(ゴールド市況)
5. VIX指数(恐怖指数)
6. 米為替市場 NY時間の為替概況
※他市場を知っていただきたいため、為替概況は最後に載せています
〔米長期金利/国債市場〕
5日の米国債券相場で長期ゾーンは反発。表面利率4.000%の10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は高い)4.15%で終えた。2月米ISM非製造業景況指数が予想を下回ると買いが優勢となった。利回りは一時4.1098%前後と2月8日以来の低水準を付けた。
【終値】
米2年債利回り:4.5413(-0.0604)
米10年債利回り:4.1311(-0.082)
米30年債利回り:4.2694(-0.0837)
終値の利回りと上記文章の利回りは異なる場合があります。
〔米株式〕
5日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続落。終値は前営業日比404.64ドル安の38585.19ドルとなった。「中国でのスマートフォン販売台数が年初からの6週間で前年同期比24%減少した」と伝わったアップルが大幅下落し指数を押し下げた。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や2月米雇用統計といった重要イベントを明日以降に控えて、持ち高調整目的の売りも出やすかった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅続落し、同267.92ポイント安の15939.59で取引を終えた。
〔米原油先物(オイル市況)〕
5日のニューヨーク原油先物相場は続落。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)4月限の終値は前営業日比0.59ドル安の1バレル=78.15ドルとなった。世界最大の石油輸入国である中国の景気回復を巡る不透明感が根強いこともあり、需要低迷の可能性を意識した売りに押された
〔米金先物(ゴールド市況)〕
5日のニューヨーク金先物相場は4日続伸。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心となる4月限の終値は前営業日比15.6ドル高の1トロイオンス=2141.9ドルとなった。2月米ISM非製造業景況指数などが予想より弱い結果となり、米長期金利が低下した。金利がつかない資産である金には買いが入り、連日で史上最高値を更新した。
〔VIX指数(恐怖指数)〕
5日のシカゴ・オプション市場(CBOE)でS&P500種株価指数オプションの値動きに基づいて算出される変動性指数(VIX、恐怖指数)は上昇。5時33分時点では15.00と前営業日の清算値13.49から1.51ポイント高い水準で推移している。
〔為替(ニューヨーク時間)〕
5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反落。終値は150.05円と前営業日NY終値(150.53円)と比べて48銭程度のドル安水準だった。米長期金利の低下などを手掛かりに円買い・ドル売りが先行。2月米ISM非製造業景況指数が52.6と予想の53.0を下回り、1月米製造業新規受注が前月比3.6%減と予想の2.9%減より弱い内容だったことが伝わると全般ドル売りが活発化し、前日の安値149.84円を下抜けて一時149.71円まで値を下げた。市場では「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や2月米雇用統計といった重要イベントを明日以降に控えて、ポジション調整目的の売りが出た」との声も聞かれた。
米長期金利の低下が一服すると150.23円付近まで下げ幅を縮める場面もあったが、戻りは限定的だった。ダウ平均が一時530ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移するとリスク・オフの円買いが入り149.84円付近まで押し戻された。
ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.0857ドルと前営業日NY終値(1.0856ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準だった。米ISM非製造業景況指数の下振れをきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0876ドルと日通し高値を付けたものの、そのあとは米長期金利の低下幅縮小に伴って1.0849ドル付近まで押し戻された。
もっとも、7日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に積極的な取引は手控えられたため、狭い範囲での動きにとどまった。今日の安値は1.0841ドルで値幅は0.0035ドル程度だった。
ユーロ円は3日ぶりに反落。終値は162.91円と前営業日NY終値(163.42円)と比べて51銭程度のユーロ安水準。ドル円の下落をきっかけに円買い・ユーロ売りが先行。米国株安に伴うリスク回避の売りが出ると5時30分過ぎに一時162.61円と本日安値を付けた。
代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは行って来いの展開。対ドルで一時6万9191ドル前後、対円で1034万円台と史上最高値を更新したものの、最高値を更新した達成感から利益確定目的の売りが膨らむと失速した。対ドルでは一時5万9317ドル前後、対円では900万円台まで急落した。
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