ミチに触れる | First Chance to See...

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エコ生活、まずは最初の一歩から。

 我が家に保護猫のミチがやってきて、約3週間が経過した。

 

 猫と暮らすのはまったくの初めて、ケージの上部で固まっている猫をどう扱っていいのかわからずおろおろしてばかりだった1週目、排泄のルーティンが定まらず毎朝祈るような思いで猫トイレを覗き込んでいた2週目。その頃のことを思えば、固形物の排泄も割と頻回になり、食欲も旺盛になってきた今は、かなり順調だと言える。

 

 が、猫と私の心の距離が縮まったかと言うと、まだまだビミョー。私が室内にいる時に猫が猫ケージから出てくるのは、朝、陽の光を浴びてテンションが上がるのか、連続して「にゃん」と鳴きまくり、そのテンションの余勢を駆った時くらいのもので、ケージの外に置いてある餌は相変わらず私が室内にいないタイミングを見計らって食べようとする。たまに、私がいる時に食べることもあるが、少し離れたところにいる私がじっとしているか、常に警戒しながら食べているのが丸わかりで何とも切ない。そこにその餌を置いたのは、他でもないこの私なんですけど? そろそろ、これは罠じゃないと納得してくれてもいいんじゃない??

 

 

 とは言え、少しでも心の距離を縮めるべく、ケージ上部でくつろいでいる猫にスプーンでちゅ〜るをあげるのが日課となっている。これとて、最初の1週間目くらいまで頑なに無視されてたことを思えばたいした進歩だ。最後は皿に残ったちゅ〜るを指でぬぐい、猫の鼻先に私の指を差し出して舐めていただいたりもする。ぐふふふふ♡

 

 そして先週、その余勢を駆って猫の頭に手を伸ばしてみると——おおおおお、ついに触れた、撫でられた! そーーーっと頭を撫で、横顔を撫で、さらに顎の下を掻いてやると、ミチのほうから顎を上げ、もっとやれと言わんばかりに誘導してくるではないか。

 

 よっしゃあああああ!

 

 翌日は、ちゅ〜るでご機嫌を取った後、前から買って用意していた猫用ブラシでミチの頭や背中をそっと擦ってみた。嫌がる気配はない。というか、気持ちよさそう。嬉しくてこっちも泣きそう。

 

 以来、毎日1回、ちゅ〜る&撫で撫で&ブラッシングを楽しませてもらっている。とは言え、あくまでケージ上段でうずくまっているミチが相手なので、撫でるにもブラッシングするにも私が触られる箇所には限度がある。しかも、元の保護主さんから教えてもらっていた通り、ミチは体の後ろ半分を触られるのが苦手だ。

 

 本当は、ハチワレ猫の白い胸毛を思う存分モフりたいんだがな。ま、気長にいこう、気長に。