『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』 | First Chance to See...

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 お誘いを受けて、日本での一般公開に先駆けて試写会で見せていただいた。

 

 

 ライバルの選手を知人を使って襲撃させた罪でフィギュアスケート界を永久追放されたトーニャ・ハーディングの実像を描く伝記ドラマ——ではあるが、この話はあくまでトーニャの言い分に基づいているので、これがあの有名なナンシー・ケリガン襲撃事件の真相だとは言い切れない作りになっている。また、母親からの虐待や貧困、そんな母親から逃れるようにして結婚した相手からの虐待や貧困、といった不幸の連鎖にも、編集の間合いが絶妙で、観ていて気が滅入るどころか、思わず吹き出してしまう。いろいろな意味で、実によく出来た脚本と構成だった。

 

 と、楽しく観終わった後になってから、しみじみ考え込むことが多い作品でもあった。襲撃事件の真相は藪の中かもしれないが、貧しさの中から這い上がってアメリカ人女子フィギュアスケーターとして初めてトリプルアクセルを決めたほどの選手が、社会的成功を手にいれるどころかアイスショーの類への出演すら不可能になってしまったという事実は変わらないわけで、どこかでどうにか不幸の連鎖を断ち切ることはできなかったんだろうか。努力と才能次第で一発逆転も可能なはずのスポーツの世界でも、実際には経済力がモノをいう格差社会の延長線でしかないとしたら、アマチュアスポーツが持つ意味って何だろう? っていうか、そもそも、技術点とは別に芸術点という名の極めて曖昧なもの(男が期待する「女性らしい美しさ」とかね)で評価されるフィギュアスケートを「スポーツ」扱いすること自体、どうなのよ……?

 

追伸/この映画を観てトーニャの母親のことを「口が悪くて暴力的だけど、何だかんだ言ってもトーニャを強くしようとしてスケートのコーチ代も払ってくれたんだから、実はいいお母さんじゃないの」という感想を持つ人もいるようだけど、私は全然そう思いませんわ。

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