ボルダリングトレーニング〜体も心もボロボロを乗り越えて


私のインタビューからの、音声抜粋です。なので、前後が繋がらないところもありますがご了承ください😅


(今までに例えば挫折したみたいなことってないのですか? いろいろ成功体験を積まれていらっしゃるようですけれど?)


まさしく白板症になったときは、やはり体力的にも精神的にもつながって、結果として病気になってしまって落ち込みました。


(それはいつ頃?)


丁度V14にチャレンジしていたときです。


(やっぱりストレスがあったのですか?)


多分いろいろな要因があったと思います。三年ぐらいの間ずっとその岩が登れるか登れないかチャレンジしていたんです。岩の天井五メートルの中で一カ所、ものすごく難しいパートがあって、一個のへこみからへこみに出すたった一手が取れない。そのたった一手ができないがために三年間ひたすら同じ動きを、取れない、取れない、取れない、今日も取れなかったというのをやり続けて、はっきり言ってもう二年目ぐらいに諦めたいとか、もうやめたいとかそういう気持ちが心に起きていたんです。そういうマイナスの心もあっただろうし、何とか登れないかとトレーニングを力任せにやっていて、体がぼろぼろだったというのもあるし。白板症で唾液が全く出なくなってしまって、舌にいい漢方薬とかも飲んでいたのですが効果がなくて。


(白板症は難しいですよ。)


そう言われて初めはしゅんとなっていたのですけれど、メンタル指導を受けたり、姿勢が直れば(姿勢と病気の関係は、ボルダリングトレーニング〜ボルダリングトレーニング〜ボルダリングに必要な体の使い方で説明してありますので参照)絶対そういうのも治るのだからと励まされながら、でも、「結局最後に治すのは尾川さん自身ですよ、尾川さんが治す気がなかったら病気だって治りませんよ」という言葉で、それで目覚めたというか。


(本当にそのとおりですよ。病気というのはその方が自分で治そうと思わないと本当に治らないのです。)


やはりそうだと思いました。初めに漢方を飲んでいたときは薬自体に頼ってしまって、自分が治りたいというモチベーションがなくて、薬さえ飲んでいればという意識しかなかったのです。

でも、そうか、自分がどうしたいか?が大切なんだ!西洋医学にしろ、東洋医学にしろ、民間療法にしろ、自分がどれを選んで治したいのか?

そして、自分が選んだ療法で、絶対治すぞという気持ちが大切だとわかり、それで、自分の選んだ療法を信じて絶対これで治すぞという気になり、すごくかわりました。


(本当に自分自身の自己免疫力とか自然治癒力をどうやって復活させるかという話なのです。)


ここだと思ったのです。ここで、私はこれからの人生を白板症と共に生きていくと諦めるのか、いやいや、西洋医学のお医者さんは治らないと言ったけれど、むしろ自分が治してお医者さんをギャフンと言わせてやるぞという意識でいくか、どちらを選ぶかで結果的にプラスになるかマイナスになるかが決まるのではないかと思ったのです。


(それで遂に岩のチャレンジと白板症の治癒に成功したわけですね。)


やり始めて二年は、先ほど申し上げたように本当に力任せにやっていたので、闇雲、無謀で、そういうことに気づいていなかったのです。病気になって、姿勢の大切さ、なりたい自分は、なりたくない自分は、どうしたいか?の気持ちが大切、その自分を目指して何を積んでいけばいいか?それを少しずつ毎日積んでいく継続的な行動の大切さ学んで、初めて、

「なんだ、そうすればよかったんだ」と。


(意識してやったら。)


そう、意識することであとの残りの一年で登れたということなんです。だからこの二年が無駄だったとは思わないけれど、ただがむしゃらに何にも考えずに、ただただ登って疲れたと言っていただけの期間と全然違う。もしもチャレンジする前からそれに気づいていたら一年で

登れたかもしれないです。本当に。


(そうですね。その瞬間、お気持ちの上ではどうだったのですか。)


取れたときですか? 取れたときはもう「やった、取れた」という感じでした。でも、取れるなという感覚はありました。あ、取れる、次取れるという感覚というのはすごくありました。


(なるほど。きっとその心の持ちようというのは随分違ったのでしょうね。やはり、いける!という思いというか確信というのがあったわけですよね。)


はい、そういう気持ちが起きてきていました。


(登っている最中は、何か考えていらっしゃるのか、それとも何も考えないのか。)


そうですね。ちょっと伝わるか分からないのですけれども、今ちゃんと持てている、親指に、ここに力が入っているとか、そういうことを考えて。次のことを頭に入れながらも、「今」この状況に集中しています。


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