今回も本の紹介をさせていただきます。
以前に紹介させていただいた、『運気を磨く』の著者 田坂広志氏の本で、
『死は存在しない』 サブタイトル『最先端量子科学が示す新たな仮説』
田坂広志著 光文社新書
死は存在しないという仮説が、ゼロ・ポイント・フィールド仮説に基づいて書かれています。
肉体を持ち自我意識を持つ「私」が死を迎えると、もう一人の「私」である「真の私」「宇宙意識」が目覚めるとしています。
死は「自我意識」としての「私」から「宇宙意識」の「真我」への移行であることをゼロ・ポイント・フィールド仮説を基に、哲学・古典的宗教・脳科学・心理学など、多彩な視点から述べられています。
仮説を基にした理論ですが、氏の実体験と感覚そして、科学者としての客観性と実証性を追求する読み応えのある本です。
終盤の死により自我意識から宇宙意識への広がりを述べた筆致には、強いエネルギーを感じます。
また、「偶然」や「錯覚」、「思い込み」や「幻想」といった説明では納得できないほどの「不思議な体験」を、数多く与えられた筆者の、その理由を知りたいという思い。そこに、我々の生きる「人生」の真実があるならば知りたいという思い。これらの真実の理由を、「超能力」や「超常現象」、「霊界」や「背後霊」などの、実態の分からない言葉で納得するのではなく、科学的に説明できる理論を求め、合理的に説明できる考えを求めた結果、筆者がたどり着いた「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」には深く共感できるものがあります。
『「古代の宗教的叡智」は、「現代の科学的知性」が発見する「世界の真実」を、見事なほどに、遥か以前に、直観把握していたからである。』
『死は存在しない』という宗教的ともとれるタイトルに『最先端量子科学が示す新たな仮説』という科学的なサブタイトルを付けたことに筆者の思いが表れていると思います。
私も、科学的知性と宗教的叡智(特定の宗教ではありません)を車の両輪のように持つことができたら自我意識の障壁が少なくなり、超自我意識へと広がり、人生の創造が豊かに、軽やかになっていくと思います。