BGMではドラマ「北の国から」のサウンド・トラックが流れ続け、Head&Tail係長の気持ちは北の大地、富良野にトリップしておりました。従い、筆が多少踊るかも知れませんがその点お許しください。
純(吉岡秀隆さん)、シュウ(宮沢りえさん)、五郎(田中邦衛さん)
こんな可愛いくて気立てが良いシュウの過去にこだわり続ける純がホント情けないんですよね。
ということで今回は、質権の基本的性格の補足、根質と転質を抵当権とも絡めて見ておきましょう。
●根質
「債権無ければ担保物権無し」債権と担保物権が運命共同体であることを意味するのが担保物権の付従性です。そして、債権の移動とともに担保物権もついて回るのが担保物権の随伴性でした。
ところが、この二つの特性を持たない担保物権があり、それが、「根系*」、根質、根抵当といわれるものです。
*ここでいう根系という言葉はHead&Tail係長が読者の方に理解し易いよう勝手に使っているだけです(法律用語ではない)。
例えば、XとYの間に取引関係が継続している時、債権がいくつも発生しては消滅していきますね。でもその都度担保物権を設定するのは面倒です。
そこで、一つ一つの債権には注目せず、一定期間、一定の範囲の金額まで不特定の債権をまとめて担保する方が便利です。そこで登場するのが根系です。
まあ、台風1号発生・消滅、2号到来、発生・消滅、今度は3号到来というのでなくて、8月から10月まで、第何号から何号まで襲来するか分からないけれど、台風グループ1号と捉えて管理するようなイメージです。
例えば、根質や根抵当は特定の債権がなくても成立し、債権が消えても消滅しません。また、確定(「はい、担保するのは、この時点の元本までだよ」と線引されること。詳しくは根抵当権で見ます)する前ならば、債権と切り離して処分も出来ます(付従性なし)。
切り離し処分ができるとなると、債権がどこかへ移動しても根抵当はついていきません(随伴性なし)。
この部分は、憑依霊さんが、「私、あなたにはもう憑りつかない、ここに留まろうっと」と地縛霊化するといったイメージでしょうかね。
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●転質
質権を持つ債権者が、手元の質草を今度は自分の借金のために「さらに質入れ」するような場合があります。それが転質です。「転系*」は、抵当権でも認められます(=転抵当)。
*またもや、ここで言う転系という言葉は、Head&Tail係長が読者の方に理解し易いよう勝手に使っているだけです。「転」は「転がす、変化させる」意味ですから、転質、転抵当など担保物権以外にも出てきます。債権でも買った物をさらに売る「転売」や借りた物をさらに貸す「転貸借」がありましたね。
「転」がつく場合は必ず登場人物相関図(当事者関係図)を描いてイメージを掴んでくださいね。
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参考:転質に登場する人間模様(当事者関係図)
転質は質権を設定された質権者が、その質物を利用して、今度は別の人(=転質権者)のために質権を設定するものです。
転質は、最初に質権を設定した債務者や物上保証人(=原質権設定者)も承諾済なら自由に出来ます(=承諾転質)。承諾転質はもともとの質権とは独立した質権です。
一方、承諾がない場合は自己責任でやることになります(=責任転質)。
責任転質は原質権設定者に無断、自己責任のもと勝手にするものなので、例えば次のように色々と制約も出てきます。
・転質権の被担保債権:原質権の被担保債権の額の範囲内でしか優先弁済をうけられない。
・転質権の存続期間:元の質権(原質権)の存続期間内でなければならない(原質権の存続期間の後であってはならない)。
・転質権の実行:実行するには原質権の被担保債権の弁済期が到来していなければならない。
☟以下、飛ばして構いませんが余裕があれば読んでくださいね。
転質権が存続する期間ではなく、転質権被担保債権の弁済期間が原質権の被担保債権の弁済期間の後にくる場合、質権自体は有効です。原質権の被担保債権に供託所(法務省の法務局などに属す)供託してもらい、この供託金の上に転質権が効力を持つことになります。(民§366③の類推適用)
●基本的性格はこれくらいにし、次回から、3つの質権、そう、動産質、不動産質、権利質を順番に見て参りましょうね。
イブちゃん(出身:山形/成長:福島・茨城)
イブ:“ネケイって知ってるよ、隣のゲイバーの●●さんみたいに、女以上に綺麗な人のことだっぺ!“
Head&Tail:イブちゃん、それ、もしかして、オネエ系って言いたいの?
●ヘッドライトとテールライトHead & Tail
https://ameblo.jp/headtail/
こちらもどうかよろしくお願い致しますね!!!
●日本赤十字社のウェブサイト
東日本大震災義援金