現在お手伝いをしている企業で二人目の自殺者が出ました。
この半年で二人目。
同じ部署で二十代半ばの近い年齢でした。
社内は少しざわついています。
でももっとヒトの死について話し合ってもよいのではないかと考えています。
なぜこの半年で二人も?
理由、原因は定かではありません。
「だったんじゃないのか?」
と勝手な詮索だけがひとり歩きしています。
二十代半ばならば、何でもやり直せるじゃない。
仕事で行き詰っていたならば、会社や上司のせいにして逃げ出すことだってできたのに。
二人ともとはまったく面識はありませんでした。
彼らが作成した書類は見たことがあります。
伝えたいことがよく分からなかった、
字にかなり癖があったことを覚えています。
仕事はすぐに結果はでてきません。
学校の勉強以上に日々の積み重ねがものをいう世界です。
仕事は農業に似ています。
畑を耕し、土を肥やして、種を撒きます。
そして収穫できるまで待たなければなりません。
待つだけでなく水やりをしたり追肥してやることも必要です。
でも天候に左右されたり花や芽を鳥や動物に食べられてしまうこともあります。
何度も失敗をしながら、上手く収穫できる方法を学んでいくのです。
顧客を待つというよりは、実は自分が成長する時間が必要なんです。
失敗をどんどんして欲しいと思っています。
成功ばかりしていると現在自分がどこにいるのか分からなくなります。
失敗することで自分のポジション、実力を感じ取ることができます。
自分自身をはかるモノサシがあることほど幸せなことはありません。
周囲の方々、特に親御さん、
お子さんの失敗を責めたり、よしとしないのは控えて欲しいのです。
若い世代には今という現実も大切ですが、
将来もそれと同じくらいに重要なのです。
どんどん失敗して、次にどうすればよいのか考える。
この繰り返しほど成長できる方法はありません。
会社の上司の方々、部下の話をもっと聴いてみてください。
下位のものにとって話を聴いてもらえることほどの褒美はありません。
仕事のこともプライベートのことも「そうなのか」と相槌を打つだけでいいのです。
話を聴いてもらうことで自分は大切にされているという実感をもち、
あなたを尊敬できるようになるのです。