「法然上人絵伝」

山梨県立博物館
 山梨県立博物館において「法然上人絵伝」の企画展をしています。この絵伝は県立博物館の所蔵している掛幅形式のもので、重要文化財に指定されています。この絵伝を博物館が3年かけて修復してのお披露目です。また、どのような工程で修理したかもわかる展示がしてありました。この絵伝は、鎌倉時代(14世紀)に描かれたもので、勝沼の浄土真宗寺院・万福寺に伝わったものだそうです。
 2軸になっていて、下の左から物語が始まり、右に行き、一段に2つか3つの場面が描かれ、上にと昇っていきます。全体のバランスを考えてか、物語の順序通りではないようです。建物や木々が描かれ、法然が少年から僧形になり、高僧との対面や多くの民衆に囲まれている場面があり、火事も描かれています。仕切りはなく、木々やすやり霞などで場面展開がされ、遠くから見ると全体が一つの絵画のように見えています。田楽と田植えの風景から始まり、法然が天上から阿弥陀様を初めとする仏様がお迎えに来る臨終の場面で終わっていました。解説には、上部の隅に太陽と月が描かれており、祈りの対象になっているとあります。全体に深い緑と、霞の水色が輪郭を構成し、赤い建物、人物の白衣が生き生きと描かれ、美しく神々しい印象を受けました。丹念に修復した結果、このような素晴らしいものになったのだと思いました。
この他の展示は、仏像、経典、絵巻、版木など71点も展示されています。親鸞上人の絵巻は絵も淡い色で精密に描かれていて、文字は流れるような美しさです。法然の他の絵伝は10点以上も展示され、様々の描き方が見てとれます。また、時代を経るごとに物語や流れがはっきり分かるようになっています。
 笛吹ライオンズクラブが製作した万福寺の絵伝の解説ビデオが見られるようになっていて法然が9歳の時、父親が殺され、幼いながらに放った矢が敵の目を射ったことや、父さんの遺言で出家したこと、厠でもお念仏を唱えたことや、右目と口から光が放たれたることなど判りやすく紹介されていました。
 ワークシートの6問に答えますと、帰りにポストカードがもらえました。期間は11月25日(月)までです。