益々登場人物たちに違和感が… | きつねの部屋ブログ版

益々登場人物たちに違和感が…

 戦後編も後半に入りしばらく前からなにか異様さを感じるようになってきた『虎に翼』。それはビジュアル。まず主役の寅子こと伊藤紗莉のフケが似合わないし、岡田将生の子どもたちと伊藤紗莉の見た目の差がとても気になっている。

 

 演じているご本人たちのせいではないのは理解できるのだが、大人に見える岡田将生の子たちと、伊藤紗莉の同画面での出演はいつも気になって、わたしはお話についていけないでいる。

 

 年齢差が余りないからそうなんだろうが、やはり一つには伊藤紗莉の老け役に適さないビジュアルの問題だとおもう。わたしに伊藤紗莉はいままで元気、元気キャラが多かったという印象があるからか。

 

 役の上で同年齢であり、花江役の森田智花は自身の産んだ子どもが大きくても、そういった違和感を感じないのは、芝居のうまさ、それはあるがそれより彼女が背が高いからだろう。小柄な伊藤ではどう老けてもしても再婚相手の子どもたちの親に見えないのが難。こればかりはしょうがないのであるが、話しに入っていけず弱った。

 

 男性俳優の中にも髭を生やしただけで年齢差を表す俳優もいるが、似合わずやはり若いのに中年以上の年齢差を表すには演技力も、またそれなりの風格が必要となる。

 

 やはり異様に思えるのは岡田将生の子ども二人と伊藤紗莉が同じシーンにてくるところか。役柄も子どもたちは後妻となった伊東紗莉を真から歓迎していないし、特に娘のほうが伊藤と比べると大人と子ども程の背の高さがあって観ていておちつかない。兄か弟かわからないが男優よりも背が低ければそれほどの違和感は感じなかったろう。

 

 いくら戦後生まれの子供でも170㎝(実際は分からぬが見た目で)もあるような主役との差はおかしい。現在でも女性の平均身長は160㎝を超えていないというのに、なぜ伊藤に合わせた俳優の人選ができなかったのだろう。

 

 これもまたジェンダー平等意識があってのことか。裏テーマではないが、女性の男女平等を体現したモデルの女性初めての判事の物語だからそれもあるか。

 

 この日の放送の後半で寅子の弟が教える生徒たちにバスで起きた客が受けた障害事件を紹介していた。無理やりに満員のバスに乗ろうとした男性乗客を制し客がバスから落ち怪我をおった裁判で、車掌が女性であったから、彼女を雇った会社が客に賠償金を払うという判決であった。

 

 話は戻す。ドラマであっても見た目のバランスは必要だろう。いまのところ岡田将生の家の中で適役といえるのはなくなった父の再婚相手で義理の母役の余貴美子だけだ。

 

 とても明るいキャラであった寅子、でも再婚家庭ではよそ者扱いをされている、といった状況がわかり、観ていて辛い。無理している配役だと感じた。実話に基づいているにしても、役者を選べばビジュアルもそれほど気にならなかったのにと、戦前と戦後すぐに一人奮闘する若いころの寅子がなつかしい。