大坂万博 | きつねの部屋ブログ版

大坂万博

 申し訳ないが大阪で開かれる万博について、全く関心がない。といってもパソコンをひらくと必ず大坂万博関係のネットニュースがコマの一部に表示されて、ああそうか、と思わせられている。

 

 東京の新聞にも”ニュース”として取り上げられることもあって、しかし総じて小さい。それは開催地ではないからだろうが、こんな具合で盛り上がっているのかと、疑問も涌く。

 

 東京での扱いは、当初予算よりも金額がかかっている、参加国が自前で作るデザイン性の高いパビリオンが減った、工事が遅れ気味、一部予約制である入場券枠の売り上げはそれほど販売が順調とはいえないなど、マイナーなものが多い。

 

 この少し前はパリオリンピックが開催されていたこともあって、一時大阪万博の話題を聴くことはなかったが、オリンピックが終わり、東京にも万博関係のニュースが再び流れるようになってきている。

 

 とはいえ、書いたようにいいニュースは少ない、がしかしあの話題になった大坂万博のシンボルであるリング型の木製大屋根が完成したとのことで、吉村大阪府知事がリングの名前を公募するとあった。

 

 公募と聞いて東京オリンピック騒動を思い出した。東京オリンピックのスタジアムは先に開かれ昭和の時改修されたモノを取り壊し、新しいデザインで作り直す、ときめられていた。

 

 外国のデザイナー(たしかフランス人女性だったかな)の斬新的な案が採用されたが、お金がかかりすぎるとの論争が巻き起こり、名誉大会会長であった森元総理も最初は絶賛していたのに、この論争で「奇妙な形だ」といいだし、再度公募をやり直し隈研吾氏の木をもちいたものになる。

 

 しかし、本番のオリンピックにはコロナで観客は入れず、あれだけ大騒ぎしてなんと大枚な無駄銭をつかったことか、と結果論ではあるが東京都民としても落胆したものだった。

 

 そしてレガシーになったともいえないし。

 

 木製リングの建物自体のネーミングを公募というがこのリング、たしかに使われるといいうか、主たる使用目的は外からタダで中身が見えないようにする塀であり、回廊として一巡して会場内を見渡せる、ためのものである。

 

 シンボル化したところで”塀”には違いなく、また将来は壊すことを前提としているわけでなんのことはない、万博をもりあげようとするためにだけのネーミングの公募を行う。

 

 吉村府知事は1970年に開かれた先の大阪万博のシンボルとして、現在にも残る岡本太郎氏が製作した「太陽の党」のように、といってると聞く。あれは芸術性もたかくシンボリックであることは誰しも認めている。一緒にするなどありえない。この度の木製回廊とはまったく別物だろうが。

 

 ついでにいえば先の大阪万博の開催は、東京オリンピックから伸びに伸びた日本の経済が更に加速するためのモノであった。経済の勢いがまったく今とは異なる。

 

 会場のシンボルとはいえ、万博閉会後壊すことが前提の木製建築のために名を公募する。現在でも問題ありありで盛り上がりに欠け、評判が上がらない万博であっても、貧すれば鈍するではないが、少し考えが稚拙過ぎはしないか。

 

  と上の記事を書いて後知ったことだが、万博初のペット(小型犬限定とのことだが)連れでの入場可ということらしい。はぁと驚いている。なぜなんだろう、それほどまでして入場者数を増やしたい、それとも他に万博協会に目的があるのか。まさか万博を観覧したペットたちの感想でも聞きたいとか、冗談です。

 

 ま、しかし、パリオリンピックも開催前はパリ市民は冷ややかであった。しかし開催してみれば7割の人たちが大盛り上がりになったとか。案外大阪万博もそうなるのかも……。