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皆さん、こんにちは。古村勇人です。
哀愁を帯びた胡弓や三味線の調べに合わせて、踊り手たちが町中を流し歩く「おわら風の盆」。毎年9月1日から3日にかけての三日間、富山の人口2万人の小さな町に約20万人もの観光客が押し寄せる全国屈指のお祭りです。


お祭りと言えばとかく賑やかなイメージがありますが、おわら風の盆では編み笠で顔を隠した男女が言葉を発することもなく、静かに踊り続けます。その様子は徳島の阿波踊りなどとはまったく正反対で、まさにあの世に繋がる幽玄の世界。


先日、熱烈なオファーを頂きまして、そんな世界の一片を東京で味わうことができました。東京八尾町郷友会。東京富山県人会に属する100もの団体の中でも、毎年、上野精養軒にて300人以上も集めて懇親会を開いているとは、さすがはおわらの八尾町です。


この日のために地元から呼ばれた皆さんによる踊りは実に優美なもので、勇壮な男踊りと艶やかな女踊りはまるで『風の盆恋歌』のワンシーンを見ているかのよう。味わい深いおわら節の旋律と共にじっくりと堪能することができました。



同じテーブルでは、江戸浄瑠璃の新内を今に伝える富士松鶴千代さん、里見先生の懐メロメドレーには欠かせない霧島昇さんのお嬢さんでソプラノ歌手である松原操さんとの出会いもあり、世代を超えた楽しいひと時を。


実は、あまりの人混みから富山県人でもおわら風の盆に行ったことがない人って多いんですよね。かくいう僕もそんな一人。ディナーショーで『風の盆恋歌』を朗読劇として上演して以来、幻想的なその世界に迷い込むように魅かれています。