写真を見て絵を描く。
ここは口だ、と線をひくが、こんな人間はおらんやろという口が出来てしまう。
バランスの問題か。
いや、見たままを描こうとしているからではないか。
たとえば顎の骨がこうで、人の唇というのはこういう形をしているから、
写真ではよく見えないけどこうなっているはずで、
だからこう描こう。
だがあえて全部線は引かなくてもいいかな、こんな感じに描こう。
と描くと、線はわずかしか描かなくても、線をひいていない部分の絵も見えてくる。
脳内で補正される。
それはその線がバッチシな場所にひかれていて、
そこにいる人物は確実にいて、その一部を線に表現しているからで、描いてなくても存在が自然と見えちゃう。
そんな絵を描きたい。
好きなイラストレーターさんの絵はそんな感じなのだ。
絵を見ると、いいなぁ、素敵だなぁ、ときれいな景色をみたような気分になる。
自分の絵は、空想上の道端の土のよう。
いや、自信をもて!