昨日、タイプや部位の異なる麻痺の患者さんが3人続いた。
その1人目の患者さん、70代後半のご婦人。
初診は半年前、主訴は右腕が挙がらない。
右腕を挙げるように指示したところ、その角度は水平にも満たない。
頚や上肢に痛みや痺れはなし、特異的にC5領域に運動麻痺がある。
「皆が五十肩やろ言うねん。私もそう思う。」
「いいえ違います。これは明らかに頚からの症状で、その中でもキーガン型といってちょっとややこしい類です。」
後日、かかりつけ医からの紹介で訪れた大きな病院で「手術しかない」と宣告される。
しかしそれにはご家族の方の反対もあって、結局鍼灸治療で保存的に様子をみることになった。
それから半年、時間はかかったがようやく健側比90%まで回復。
そこには彼女の「良くなりたい」という並々ならぬ強い意志があった。
これのあるなしで、回復のスピードには雲泥の差が出る。
Where there's a will,there's a way.
人生はつくづく「意志のあるところ道あり」であると実感する。