重い腸の病気 | 林整形外科のブログ

 コレラは元々、ガンジス川近辺の地方病で、紀元前400年頃から存在したと言われています。インドが英国の植民地だった19世紀初頭から、世界的な流行を繰り返すようになりました。日本でも開国後間もない1858年に流行して、10数万人の犠牲者を出しています。

 コレラcholeraとは、ギリシャ語で「重い腸の病気」という意味になります。コレラ菌の経口感染により発症するもので、主な症状は下痢と嘔吐です。特に激しい下痢はコレラの特徴で、1日に何リットルもの水様便が排泄されます。

 1893年、ロシアの作曲家チャイコフスキーが、コレラに感染して亡くなったのは有名な話です。この直前に作った交響曲が悲しみを表す調律で、楽章が絶望感に満ちていたことから、当時は彼が自殺したのではないかという噂が広がりました。

 コレラに感染しても、早期に治療が行われれば、生命に関わることはほとんんどありません。日本では現在でも、海外渡航者を中心に毎年100人以上の人がコレラに感染しています。特に東南アジアを旅行する時には、水や氷に気をつけましょう。