消毒と滅菌 | 林整形外科のブログ

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 手術や外科の処置で、創部にばい菌がつかないようにする方法を無菌法と言います。滅菌と言うと、全ての微生物を除去することになりますから、微妙に意味が異なります。また消毒という言葉は、有害な微生物だけを殺すことですので、これも少し意味が違います。

 滅菌の最も古い記録は、紀元前1400年代の火炎殺菌ですが、消毒の概念が本格的になったのは、19世紀になってからです。パスツゥールやコッホによって、病原微生物の除去が感染防止に繋がるという考え方が広がったことによります。

 1830年代になると、熱を加えることで微生物が殺せることが証明されました。しかしその後、これだけでは死滅しない細菌が発見され、蒸気滅菌、薬品による化学滅菌、放射線滅菌などが次々に開発されました。今日知られているフェノール(石炭酸)、ヨードチンキ、アルコールなどの消毒効果が確認されたのも、この頃になります。

 英国のジョセフ・リスターは1867年、フェノールによる創傷消毒が複雑骨折患者の死亡率を低下させることを実証し、近代外科における無菌手術の概念を確立しました。150年前は、複雑骨折とその切断術によって、実に半数の人が感染症を起こして命を落としていたのです。

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