スーパー1が、「速水さん、僕の車に乗ってってください。桜木さんと、吉沢さんと
もう一人乗れるな」・・・・・・と、偲ぶ会が終わった後云ってきた。
 
「うん・・・桜木健一もバッタもんへ来るのか・・・初めてだな~~」・・・しかしこれからバッタもんへ行くのが
既成事実になっている・・・・・・う~~ん・・・しょうがないか得意げ
 
だがなかなか会場を抜けることが出来ない。
いつもそうなのだが、終わった後の雑談、写真撮影、みんなすぐに帰ろうとしないのだ。
 
スーパー1の車って、私はその車が何所に駐車してあるのか分からない。
スーパー1はどこかへ行ってしまった。
 
20分ぐらいたった・・・ホールの中は一向に人数が減らない
2号ライダーも禿げ頭を光らせ、話に花が咲いている。
 
私は取りあえず表に出た。
ひんやりとした夜の空気が身体の中に入ってくる。
静かだ・・・・・・平山先生を送る熱気と歓声に、私の体も汗ばんでいたのだろう
墨を流したような晩秋の夜空に、高層ビルの明りが白い靄のように溶け込み
見事な都会の夜を演出している。
 
人通りはほとんど無い・・・この辺り、神田神保町はオフィスビルが林立する一画なので
住人が居ないのだろう・・・視角の中にはコンビニの姿もない。
 
暫くするとスーパー1が桜木氏と吉沢さんを連れてやってきた。
「車に乗っちゃってください」・・・と、スーパー1は私の隣に駐車してある車に乗り込んだ??
「なんだ~~隣にあったのか・・・」私は思った。
 
私は助手席に座り、桜木氏と吉沢さんは後ろに座った。
「もう一人は?」と私が聞くと「佐々木さんが乗ると思います」とスーパー1が応えたのだが
それから延々と2号ライダーが来ない・・・・・・
 
そして、ストロンガーの忘れ形見、りなちゃん等を引き連れてやっと!!表に出てきた。
それで車に乗ると思いきや、もう一台の車(初期ライダーのバイクの吹き替えをやってくれていた○○ちゃん)で
行くという・・・で・○○ちゃんが道がわからないので後ろを付いてくるんだそうだ。
私らの車の後部座席には、2号の代わりにアマゾンが乗り込んだ。
 
さて! やっと出発・・・と思いきや・・・2号が車に乗らない??
なんか、周りの連中と話しこんでいて、全然車の中に入らない・・・・・・・
 
まったく!! 「たけし!!早く車に乗れ!!」桜木健一が騒ぐ・・・聞こえてないのか?無視しているのか
2号はこちらを振り返りもしない
 
う~~~ん・・・・・・それからどのくらいたったか・・・2号はやっと車に乗り込んだ・・・・・・
 
神保町から大山にあるバッタもんまでは、30分ぐらいで着いてしまうと思うのだが
スーパー1が「高速で行きます」という?
別に高速を使わなくてもかかる時間は大差ないと思うのだが
運転するのはスーパー1だから、私は意見を挟まなかった。
 
私は桜木の健ちゃんと話がしたくて、実はいままで顔を合わせたことはあるが
会話をしたことが無かった。
 
私  「いやぁ~~柔道一直線はかなり見ましたよ・・・中学か高校の頃だろうな~~あの鉄下駄
    真似して履いたんだけど、鼻緒が過ぎ切れちゃってね~~~」
 
私  「柔道一直線はいつごろから始まったんですか?」
 
桜木氏 「昭和44年からです」
 
ナニィ~~イ・・・昭和44年!?・・・それって・・・俺、19歳か20歳じゃないか~~~エ~~ッ
俺の記憶はどうなってんだろう・・・じゃあ観ていたのは中学・高校ではなく、俳優になっていた頃だ
いい年をして、柔道一直線をみていたのか・・・・・・なんか・・・複雑・・・・・・
 
そんな話をしている内に・・・車はなんだか、見たような景色のところをぐるぐる回っている。
桜木氏  「この道さ・・・さっき通ったんじゃない?」
 
スーパー1 「ええ・・・この馬鹿ナビ・・・どこ通っているのか分からないんですよね」と云う
 
そんなこんなで、神田近辺の同じ道を、都合3回まわり・・・我々は高速道路に入った。
多分、後ろの車では  「高杉!!おまえ何度同じところを回ってんだ!!バカヤロウ!!」と2号ライダーが
わめき散らしていることだろう・・・
 
高速に入ったらこれまた渋滞で、車が前へ進まない・・・・・・
全くにひひ
いつになったらバッタもんへ着くのやら・・・・・・しかし我々還暦を過ぎた俳優たちは
そんなイライラなどどこ吹く風・・・車の中で馬鹿ッ話に花が咲き・・・ゲラゲラ、ゲラゲラ・・・
どこにいても、楽しい話が山ほどあるのです
 
                                                             つづく