初めて見るわが子
やっと赤ちゃんのお顔が見れる![]()
どんな顔をしているんだろう![]()
どんなふうに泣くんだろう![]()
早く新生児室に呼んでもらえないかとソワソワし、気分は高揚していた![]()
そして、ついにその時が来た…![]()
心臓はバクバクして、めっちゃ緊張した。わが子なのに。
とにかく『早く赤ちゃんに会いたい!!』と思っていた。
…けど、病室から新生児室まで…うまく体が動かせなくて前に進めない…![]()
産後の痛みや腫れ・貧血があって、チョコプラ並みに そろりそろりとすり足で歩くわたし![]()
新生児室が見えているのになかなかたどり着けない…![]()
部屋から新生児室までなんて本当にすぐなのに、すごく遠い部屋に向かってる気分だった。
赤ちゃんは出生後すぐにNICUに入院したので、この時がちゃんとした
「はじめまして」の瞬間![]()
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長い長い廊下を歩いてやっと新生児室にたどり着いた私![]()
赤ちゃんは一足先に保育器に入ったままNICUから新生児室に連れられていた。
うわぁ…![]()
やっと会えた!
この子がお腹にいたんや…![]()
待ち望んでいたこの瞬間だった。
生まれた瞬間の様子は残像でしかなかったから、やっとやっとわが子と会えて、
胸が熱くなり…
わたしの心はワシ掴みにされた![]()
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今までに経験したことのないような、愛おしさが溢れてくる。
目から自然と涙がポロポロとこぼれる…
赤ちゃんが無事でいてくれたことにホッとした![]()
でも…抱っこできるんだと思って楽しみにしていたのに、まだ保育器から出ることはできないらしい![]()
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保育器の外側から手を差し込める窓から足だけ触らせてもらうことができた。
わたしの手が冷たかったのか、寝ているところを起してしまってモゾモゾと動いた。
「あ!起きた~😊お母さんがきたのがわかるんやね~」看護師さんが言う。
その言葉に「ハッ
」となった。
お母さん? 私がお母さん?
そうや…わたしお母さんなんや![]()
まだ言われ慣れない「お母さん」のワードが、なんだか照れくさくて嬉しくてニヤケる![]()
赤ちゃんの体は温かかった![]()
足はとても細く、肌は薄くて血管が透けて見えているほどだった。
こんなにも小さくて、こんなに繊細なものなのかと感動さえした![]()
繋がれた点滴やモニターに目に留まる![]()
次の瞬間、
ピピピピ! ピ――ッ!!![]()
エラー音のような音が鳴り…そしてすぐに止まった。
『え、え、え…
』
心臓バクバクのわたし。
看護師さんは気にしてない。
「…今のって何ですか?![]()
」
「あ、これね、足の裏に心拍モニターが貼り付けられているんだけど、それが反応したんよ。」
心拍数や血中酸素飽和度をモニターするセンサーらしい。
動いたり泣いたりするとエラー音が鳴ることがあるらしく、すぐに鳴り止んだので問題はないとのこと。
よかった…赤ちゃんの容体が急に悪くなったんじゃなかったんか…焦るわ…![]()
保育器は、赤ちゃんの体温や湿度を一定に保つことができて、酸素濃度を細かく調整する機能が備わっているらしい。
うちの子の場合、出生後しばらく自分で十分に呼吸ができなかったので、状態が落ち着くまで酸素投与してもらわなければならなかった。
赤ちゃんを早くこの手に抱いてみたいという願いは 、おあずけになってしまったけど…
保育器は安心・安全なシェルターな場所。
だっこはもうしばらくの我慢![]()
つづく。