Banbi通信 VOL.297 | 初鹿明博オフィシャルブログ Powered by Ameba

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アベノミクスは失敗、消費税が再延期へ
安倍総理は総辞職するのが筋だ!


 安倍総理は、伊勢志摩サミットで現下の経済情勢が「リーマンの前に似ている」と発言し、消費税増税を2019年10月までの2年半、再延期をする決断をしました。
 これまで、安倍総理は予算委員会などの国会での答弁で、繰り返し「リーマンショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り、消費税の10%への引き上げは確実に実施することとしている」と述べてきました。
 サミットの一週間前の18日に行われた党首討論で民進党の岡田代表から「消費税の10%への引き上げを再延期すべきではないか?」と問われた時も、明確な回答はしなかったものの、予定通り来年4月の引き上げを確実に実施するという従来の答弁を否定することはありませんでした。
 つまり、この時点ではリーマンショック級の経済情勢にはなっていないという認識を持っていたはずで、これが一週間後のサミットで突然、現下の経済状況がリーマン前夜だと発言したのですから、周囲が困惑するのは当然のことです。
 さて、安倍総理はなぜ突然このような発言をしたのでしょうか?
 ここからは私の想像です。安倍総理が本当にそう考えているかは定かではないのでその点はご了承ください。
 安倍総理は2014年、消費税の10%引き上げを延期して、突然衆議院を解散しました。
「再び延期することはない、はっきりとそう断言する」「必ずやその経済状況を作り出すことが出来る」とまで言い、選挙後、「景気判断条項を伏すことなく確実に実施する」と言って、景気判断条項を削除する法改正まで行ったのです。
 つまり、現行法上、リーマンショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り、消費税は10%に引き上げなくてはならず、引き上げられる経済環境を必ず作って行くと明言したのです。
 自分で法律を変えてまで、条件を狭めていたのです。
 だから、これまでは消費税を確実に引き上げると言い続けてきたのです。
 しかし、ここに来て、来年4月の消費税引き上げに反対する国民の声が高まり、野党第一党の民進党までが消費税増税の再延期を求める事態となってしまい、このままだと参院選で思い通りに勝てないかもしれないと安倍総理は考えたのでしょう。
 一方で、確実に引き上げられる環境を作ると言ったにもかかわらず、消費税の引き上げを延期すると、アベノミクスが失敗したと認めざるを得なくなってしまいます。安倍総理にとってアベノミクスが成功していることが高支持率の源泉であるので、失敗しているとは認めたくないのでしょう。
 そこで、アベノミクスは上手くいっていたのに、世界経済が不透明で、リーマンショックの直前のようだと、責任逃れすることを思いついたのでしょう。
 サミットで発言して各国の首脳も賛同してくれれば、国際的にも同意を得たから、どうどうと消費増税を延期出来ると算段していたのだと思います。
しかし、その思惑は見事に外れて、各国の首脳の反応は冷ややかなもので、全く認識の一致を見ませんでした。
 特に、各国が揃って財政出動して危機対応しようという提案に対して、ドイツのメルケル首相は、日本の経済政策が上手くいっていないのは明らか、日本がこれ以上財政出動すれば債務が増大し、ギリシャと同じような危機が訪れるのではないかと露骨に批判までしています。
 このような各国首脳の反応について海外のメディアでは大々的に「安倍総理のリーマン級発言について各国首脳と認識を共有出来なかった」と報じられていますが、なぜか日本の報道ではほとんど触れられていません。これも言論統制がされている結果なのかもしれません。
 さて、消費税については、私は2012年に民主党政権で引き上げを決めた時から、景気の回復がまだ途上であるからここで引き上げるべきではないと主張してきたので、引き上げを凍結すること自体は、私が言った通りになったじゃないかという思いがあるので、否定はしません。むしろ、やっと決断したと前向きに受け止めています。
 しかし、自分の都合で選挙前になると決まっていたことをコロコロと変える姿勢には苦言を呈したいと思います。
 本来なら、必ず2年後に消費税を引き上げられる経済状況にするのだと言って来たのだから、それが出来ないということは経済政策に失敗したと認め、その責任を取って総辞職すべきだと思います。
 また、再延期する期間も2年半としていて、安倍総理の総裁任期が切れた後という、増税の判断を自らしなくても良い時期に設定していることも無責任極まりないと感じます。さらに言えば、2年にすると3年後の参院選の前に増税することになり、選挙に不利に働く可能性があるから、参院選が終わった秋に設定しているとも考えられ、どこまでも自分達の都合を優先し、国民生活や我が国の財政状況などを度外視した不見識極まりない総理で、一日も早く退陣すべきだと断じざるを得ません。
 消費税の引き上げを延期するというのであれば、安倍総理は、アベノミクスは失敗に終わったと素直に認め、国民に謝罪して、即刻、退陣するべきなのです。
 しかし、残念ながら本人自ら辞任することは無いでしょうから、7月の参院選で与党敗北に追い込んで、安倍総理には退陣していただきましょう。
 安倍総理を退陣に追い込むため、参院選に全力を注いで参りますので、ご理解とご支援をお願い致します。


 第190回国会が閉会!

 1月4日から始まった第190回国会が、昨日150日間の会期を終えて閉会しました。
 今国会は私にとって思い出に残る国会となりました。
 2月の予算案の審議ではNHKの生中継がある日に初めて質問に立つことが出来、組み体操問題を取り上げ、マスコミでも注目を集めることになりました。
 また、3月には「介護職員等処遇改善法案」の提出者として初めて本会議で登壇し、答弁をしました。
 そして、「児童扶養手当法改正案」では民進党を代表して本会議で質問と4年を越える国会議員活動の中で初めての経験を3つもすることが出来ました。
 今国会では本会議で1回、委員会で18回の質問に立ち、文書で質問をする質問主意書を39本提出致しました。
 また、「介護職員等処遇改善法案」「児童扶養手当法改正案」では厚生労働委員会で提出者として答弁も行いました。
 この他にも「保育士処遇改善法案」「特別養子縁組促進法案」の2法案、及び「児童福祉法改正案の修正案」の提出者にもなりました。
 国会議員の本来の役割は国会で法律を議論し作ることですが、中々、国会でどのような活動を行っているのかが伝わっていないと思います。
 衆議院TVというHPで全ての質問動画が見られますので、ご覧ください。