日経コンピュータ2018.09.13 | HATのブログ

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IT関係のニュースを中心に記事を掲載します。日経コンピュータで重要だと感じた記事とコメントを2010年9月1日号から書いています。
このブログは個人的なものです。ここで述べていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。


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特集は<顧客満足度調査2018-2019 波乱の12部門首位交代 渦巻くユーザの不満>です。毎度大人の事情が渦巻く結果に見えますが、ある意味風物詩になっていますのでさらっと紹介するにとどめます。
先日、IT後進国ニッポンの元凶はIT企業にある

https://www.netcommerce.co.jp/blog/2018/09/08/13099
というブログで< 平成元年、当時の世界時価総額ランキング上位50社中、日本企業が32社を占めていたが、今はたった1社>になった原因は経営のスピードだと書かれていました。ITだけでなく岩盤規制も含めてだとは思いますがこの指摘は自分の事として考える価値があると思います。


【日本郵便が第三者保守を導入 コスト8割減、「宣言」通りに】(P.06)
日経コンピュータ2018.02.01日本郵便、ハード保守8割減へ>の続報です。ハード保守3000台のうち3月末に保守契約が切れたサーバとストレージ、ネットワーク機器の合計629台をメーカ保守から第三者保守に切り換え8割減に成功したという記事です。第三者保守企業は入札で大手の米カーバチュアが落札。今後1500台に広げるそうです。
仕掛け人はNTTデータ出身の鈴木CIO。他の企業がどれだけ追従されるのか楽しみです。これが広がると、メーカ系SI企業は経営が厳しくなりますし、第三者保守しやすいハードを選ぶなら日本メーカーも益々厳しくなるでしょう。良い事だと思います。

【まだ間に合う、IT導入補助金 総額500億円、経産省が追加公募】(P.09)
去年に続いて今年も9月12日にIT導入補助金事業第3次公募を始めました。第一回締め切りは9月25日です。IT導入の一部について上限50万円、下限15万円の補助です。個人事業主、医療法人、NPO法人、企業組合や商工組合なども対象だそうです。
ただ、導入するITツールはIT導入補助金のWEBサイトにある2万超のツールから選ぶ必要があります。調べると、Salesforceも登録されていました。でもこれで日本企業の底上げが出来るとは思えませんでした。

【西鉄バス、停留所にIoT 時刻表の張替えを不要に】(P.12)
バス停の時刻表を電子ペーパー(エコモデル)や液晶パネル(リッチモデル)に変えることを「スマートバス停」というそうです。エコモデルは太陽光発電、LPWAで構築します。西鉄が2018年8月時点で6か所で試行中。2019年4月に本格運用し年500か所程度を切り替える計画。停留所は全部で2000か所あります。
これをIoTと呼ぶかは疑問です。それに専用ハードで無理やり省力化する姿勢も疑問です。

個人がスマホを持っている事を前提にすればもっと簡単ですし、防水の中国製パッドを組み込めば安く速く展開できるでしょう。

【2weeks from 日経XTECH 8月21日(火)~31日(金)】(P.18)
8/28:デンソーウェーブ、QRコード利用者の位置情報など提供するサービスを中止
QR自体の脆弱性もあり問題は深刻です
8/29:前橋市の不正アクセス、教委がNTT東に約1億6500万円の損害賠償請求へ
→ネットに個人情報を置くなら信頼出来るSaaSを利用するべき
8/31:楽天が10月に仮想通貨交換業に参入、みんなのビットコインを買収
→独自通貨を狙っている企業が多いなかで堅実な参入だと思います

【顧客満足度調査2018-2019】(P.24)
<波乱の12部門首位交代 渦巻くユーザの不満>
全26部門の中で1位企業だけを羅列します。広告が楽しみです。
 日立製作所:5部門、日立システムズ:1部門、デル:3部門
 日本マイクロソフト:2部門
 キャノンITソリューションズ:2部門
 富士通、富士通エフサス、NECフィールディング、NTTデータ
 富士ゼロックス、日本IBM
 中部テレコミュニケーション、ヤマハ、ネオジャパン、アシスト、Sky
 アマゾンウエブサービス、グーグル

 前回と比べて12部門で首位が入れ替わったそうです。その理由が上位であってもユーザ企業が不満に思っていると分析されています。不満もあるのだろうと思いますが、それなら内製化を進めるべきでしょう。内製化を進めるための特集をもっと載せるべきでしょう。「ソフトを他人が作る日本」から何も変わっていません。

【インタビュー:トライアルカンパニー社長石橋亮太氏】(P.54)
2月に「スーパーセンタートライアル」を福岡市内に開設した。700台の独自開発したネットワークカメラ、タブレット端末を取り付けた買い物カゴなど導入した。お客様の導線などを細かく分析して店づくりに生かしている。8月末に佐賀県の店舗にも導入した。
数年~10年先を見据えて取り組む未来のビジネスは前社長の楢木氏が取り組む。現在のビジネスは現社長である石橋氏が取り組む。
JBP(ジョイントビジネスプラン)というメーカーとPOSデータなどを共有する仕組みを始めている。メーカーには我々の環境を使って試してくださいと言っている。その知見をほかの小売りでもつかってもらうよう促している。

トライアルやTIMES24などハードウエアまで自分たちで作ってしまうベンチャーは素晴らしいと思います。これら企業が一人勝ち出来る日本にならないと経営のスピードは上がらないでしょう

【ニッポンIT事件史 2007年 年金5000万件消滅 スマホ時代が到来】(P.66)
消えた年金は約10年前ですので30歳以下の人はあまり知らないかも知れません。生年月日の入力ミスや結婚で姓が変わったのを届け忘れるなどで誰の年金かわからないものが5000万件も出てきたという事件です。与野党政権交代のきっかけになったといわれました。
どれだけしっかりしたシステムであってもデータ品質が悪いとどれだけ重要な不具合が発生するかを強く認識した事件です。
iPhoneが発表されたのも2007年です。

【寄稿:イノベーションを生む組織】(P.72)
明治学院大学専任講師の岩尾氏の寄稿です。プログラムでコンピュータの中に2200体の「ロボット」を作成し、仮想の組織を作ります。どういう刺激を与えると組織がイノベーティブになるかの実験報告でした。岩尾氏によると2条件でイノベーティブになったそうです。
1.5%以下のランダムなつながり
→例:他の部署の飲み会に1/20の人が参加する
2.専門家の知識への信頼
→例:ベテランの意見はまず従ってみる

 

この条件が最高なのか人間組織にも有効なのかなどさっぱりわかりません。AIの初期のライフゲームの延長線でしょう。いまだにこういう研究をされているのが面白かったです。

【現場を元気にする組織変革術 第12回】(P.80)
著者が提唱されている開発方法論(DevOps2.0)の位置づけに疑問があり報告しなかったのですが、今回は「ScrumとXPの初期のプラクティスだけ」の解説との事で楽しみに読みました。Scrumの元になったトヨタ生産方式を学び、注文に応じで一つひとつ造る「一個流し」と受注から納品まで水が流れるような仕組みとする「流水化」が重要だとわかったと解説されます。

でもググると、一個流しはセル生産方式の事であり、TPSでは「1個流れ」とよび違う意味だと書いてあります。流水化とTPSについては残念ながら著者が所属されている企業の社長のレポートしかみつけられませんでした。また騙された感があります。独自手法なら独自手法で良いのですが一般的な開発方法論との位置づけを明確にしコンテキストを明確にしながら解説して欲しいと思います。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第119回】(P.94)
<匠の技無しで要件を定義 鳥の目持ち、地べたをはう>
だまし絵を描かないための要件定義のセオリー(赤 俊哉著)」の紹介です。
赤氏は中堅ソフトハウスからサービス業の情報システム部門に転じ難航した開発プロジェクトを多く経験されました。前回この欄で紹介された「システム構築の大前提 ITアーキテクチャのセオリー」の兄弟本としてリックテレコムから出ています。

要件定義がだまし絵になるとは、経営者、業務担当者、システム開発者のそれぞれにとって要件が違って見える状態を指します。そうならないためにどうするかを、難しい表現やモデルを極力使わず「凡人でも」使える手順を独自の手法を使わずに説明されます。

まず要件を3層に分けます。3層とは経営者などの「ビジネス要件」、ビジネスの責任者の「業務要件」、それから「システム要件」です。ビジネス要求からビジネス要件定義を行い、ビジネス要件定義の結果ら業務要求を導く・・という構造になることを丁寧に解説されます。それにより要件定義の諸要素業務フローを中心とするプロセスモデルやデータ辞書を含むデータモデル、ビジネスルール、ユーザインタフェース、非機能要件、アーキテクチャ等=を明確にする手順を解説されています。
 

長くシステムをやっている方には常識的な事が多いですが若い人に要件定義をどう説明するかのヒントになりますのでお薦めします。

 

以上

 

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