木村秋則さんの自然栽培講演/農業が病気を作り環境を壊している | 肥料を使わない家庭菜園と健康日記

肥料を使わない家庭菜園と健康日記

化学物質を摂らない食生活でバセドウ病や花粉症を治し、風邪は8年半ひいていません。
身体にいい野菜が採れるので、耕さない、草を抜かない、肥料を入れない自然農の家庭菜園を始めました。太陽と大地に感謝して、少しずつ極めていこうと思っています。

私が自然農法に惹かれた理由の一つに、世界ではじめてりんごの無農薬・無肥料栽培を成功させた木村秋則さんの存在は欠かせません。お世話になっている方に本をいただいたのが初めての出会いでした。

 

 

その後、映画「奇跡のりんご」も見ました。同じ東北人として大変誇らしく敬服しております。

 

 

実は、うちの町もりんごの町なのですが、残念ながらこのような栽培法を試されている方はまだ一人もいません。早朝に車を走らすと度々スプレイヤーによる農薬散布と遭遇します。そして、りんご農家の方に木村さんの話をすると、鼻から否定的な意見が返ってきます。

 

10年ほど前のものですが、Youtubeで木村さんの講演を見つけました。心に残った部分を以下に要約いたしますので、よかったらご覧ください。

 


木村さんの自然栽培講演


■炊いたご飯による腐敗試験

皆さんが毎年お米作りしている一般栽培の普通のお米です。2週間でまっ黒く腐っている。安全といわれるJAS法に基づく有機栽培の米もやはり2週間目に腐ってきました。なにも施さない私の栽培指導によるお米は半年過ぎても変わらない。(最後に酢になった)皆さんはどのお米を食べますか?

 

 

消費者が望むお米は、農薬、肥料、除草剤を使わないお米です。

 

■きゅうりの腐敗実験

安全といわれるJAS法の有機栽培のきゅうりがわずか2週間で姿形なくドロドロに溶けた。私のきゅうりはそのままの姿で半年後に漬物になった。なぜかスーパーから買った普通栽培のきゅうりが以外と原形が残っていたのでスーパーに生産者を確認したら「肥料、農薬、除草剤を使うとスーパーが買わなくなるので1年使っていません」とのことだった。肥料、農薬、除草剤を使わないと腐らないのです。

  

■日本人の病気の原因
日本は昭和30年代と比べてなぜこれほどまでにガンの死亡率が多いのでしょう。厚生省の発表によりますと、国民の三人に一人はガンであると。国民の6割は化学過敏症である。さらに国民の6割以上が糖尿病の恐れありと。国民みんながなぜ病気を持つようになったのでしょう。

 

様々な原因はあると思うが、毎日の食が大きく影響しているのではないかと私は思う。

 

■世界一の農薬使用量

これは、どの国が農薬の使用量が多いかというグラフです(2004年)。断トツ日本が一番です。ある国では、日本旅行の際は、身体を害することがあるのでなるべく野菜は食べないように注意してくださいと、旅行パンフレットに書いている。

 

  

 

中国はたしかに使用量が多いですが、この半分くらいの農作物は日本へ輸出されている。

 

このグラフは米を作るときに使われる除草剤の量です。

 

  

 

これもまた断トツ世界で一番使われています。たしかに除草剤は農家の重労働を解放してくれた立役者であります。でも、あまりにも使い慣れてしまったのではないかと思っています。

 

■自然栽培の収量について

これは私が自然栽培に転換したときの水田収量の変化です。1年目は前の年の肥料分で前年と変わらない収量を得る。2年目だんだん収量は落ちてくる。3年目木村にだまされた。やめようと思う頃です。ところが4年、5年と続けるうちに、だんだん収量が伸びてくるのです。

  

 

■農家が環境汚染している

施した肥料。どれ位作物に使われているかというと、窒素は10kg施してわずか1〜1.5kg。半分はガスとなって大気に消えていく。環境汚染をしている。アメリカの大気圏局は、このまま肥料、農薬、除草剤、土壌改良資材を使う農業を続けていくことは地球の破壊につながると発表した。農家がこの地球を壊しているということです。

 

■土が痩せない自然栽培

私の畑は30年以上何も使っていないから、さぞかし痩せた土だろうと言われる。しかし、弘前大学で調べた結果、周辺の畑よりも3倍の窒素があることがわかった。

 

■硬盤層を破壊する

畑には機械、肥料、農薬、除草剤で硬い層ができている。それを壊さないといけない。東北大学農学部がこの硬い層の下に使われていない養分がいっぱいあり、カリについては4000年分以上あると発表した。

 

その硬い層を壊すのに、指導した遠野のりんご畑では麦を植えている。木の周りには豆科のカラスノエンドウを植えている。大気中の養分を固定する働きがある。

 

私の畑では、麦を植え、大豆を植え、その間に作物を植える方法をとっている。麦に硬盤層を破壊すると同時に肥料、農薬、除草剤を吸収してもらうため。
  

 

■虫も病気もない自然栽培

トマトの横にも豆を植えている。よかったらトマトは横に植えてみてください。このトマト10m伸びました。病気、虫、一匹もいない。肥料、農薬、除草剤を使わないから、虫も病気もないのです。

 

トウモロコシも間に豆を植えている。アブラムシは一匹もいません。雌花にアブラムシが付くのは皆さんが良いトウモロコシを採ろうとしてたくさんの肥料を与えたから。

 

テントウムシはアブラムシをほとんど食べない。食べてくれるのは嫌われ者のアブやハエの幼虫。


■硝酸態窒素を作る危険な堆肥
じゃあ、安全な堆肥を使えばいいだろうと、今年作った堆肥を来年使うだなんて、まったくの嘘。未熟堆肥は病気の原因とされる硝酸態窒素を生み出す。

 

(株)ラボジェネタでは、食べるものを変えて牛舎の中で堆肥化させた臭くない牛糞を、3年切り返してから肥料にしている。トキワ養鶏場でもまったく臭いのない完熟堆肥を作っている。完熟した堆肥を使えば虫も寄せずに身体に安全な食を作ることができる。

 

20年位前に、ヨーロッパやアメリカで、1歳位の赤ちゃんがどんどん死んだことがあった。離乳食に含まれていた硝酸態窒素が赤ちゃんを殺していったんです。ですから堆肥は必ず完熟してから使ってください。

 

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