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2014-07-18 18:36:30

着物に犬のモチーフが少ない理由

テーマ:着物
ネコ柄の帯、ネコ柄の襦袢、ネコの帯留・・・

犬は?

あんまりない。

そのあたりのことを、先だって開催されました
染織こだま愛知出張「木綿展」で話しまして…。

結果をTwitterへと投稿。
以下
その話。
---------------------------------

着物に犬のモチーフが少ないのは、
「猫好きはネコならだいたい好き」
「イヌ好きは犬種によって好き嫌いがある」
ためとのこと。 

「チワワ帯あります」 「豆柴ありますか?」

「スコッチテリア帯あります」
 「フレンチブルありますか?」

「ネコ帯あります」 「ネコ帯下さい」
---------------------------------

にゃん巾帯 はい、ネコ帯。

いつの間にやら300件ほどリツイートが・・・(((゜Д゜;)))

しかし犬種、ちょっと調べて確かにこりゃ大変だと思いました。

日本の人気犬種ランキング

150ちかくの犬種を、様々なデザインでって~。

そりゃ確かに、店の表に

「ジャックラッセルテリアはじめました」とか
「入荷待ち→キャバリアキングチャールズスパニエル」か、

書いておける着物屋なら面白いですよね。

犬モチーフも探し続けようと思います。


ニャン巾帯、あと1本w
「着物の人が増えますように」

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2014-07-06 11:23:10

着物が好きで、学生で、サークルつくった

テーマ:着物
着物を着始めて、かれこれ13年が過ぎました。

今朝方、Facebookに届いていた「友達申請」。
東京でインカレ着物サークルを立ち上げた青年からでした。

僕も学生の時に、大学で和装サークルを作りました。
着物が急に着たくなって、着てみたら楽しくて、いつの間に
か周囲を巻き込んで、サークルにしてしまっていたのです。

チーコロコロとダイヤルアップ回線でネットと繋がった先に、
着物を着る先達があり、皆さんの力を借り古着を手に入れ、
ドキドキ着物ライフは始まりました。

学生だけの関係性に終わらせないため、ネットのオフ会に
参加してみたり、着物を介した学生と社会人の交流なんて
こともやっていました。(後に奈良きもの日和に繋がります)

10年以上を経て、今も大切な仲間としてご縁が続いている
方も多いです。

そんな学生時代の着物姿はこれ。

21歳

古着のウールアンサンブル(たしか上下で150円だったか)に、
黒足袋、雪駄、マフラー、襦袢は浴衣の流用、爺様形見の角帯。

今のように、どこにでも古着の着物があったわけでもなく、か細い
情報をやり取りして、足で稼いでいたものでした。回顧。

サークルの会則というか、会是みたいなことは一つだけ。
「着たい時に着物を着る」
着物サークルではなく、着付けサークルでなく、和装サークルとの
名称にしていたのも「和服を装う」ことが念頭にあったから。

むしろ着物を着ることだけがきちんと軸として存在すれば、あとの
活動は自由自在だったのです。

その後、代々の後輩が受け継いでくれて今に至ります。

今ではすっかりオッサンになってしまった僕ですが、日本各地に増
えた学生着物サークルを見つける度に、甘酸っぱいあの頃の記憶
がよみがえるようで。ついつい、応援したくなるのですよね。

33歳

着物の決まり事もよくわからないままに、しかし精一杯自分で調べ、
識ることも着ることも、楽し過ぎたあの頃。

そのときに師匠と出会い、古着とは違う方法での着物の普及など、
ちょっとずつ考えるようになっていったのです。

間違いなく、染織こだまが今の姿になった根っこには、ただ着物が
好きだっただけの男子大学生が1人います。

まだまだ、商売人としての厳しさも、懐の深さも足りませんけれど、
情熱の種火は宿したまま。

いかんせん地元学生以外とはなかなか、顔を合わせて話す機会
に恵まれませんが、何かできることがあればと、常々思うところです。


また各サークルは、こちらで紹介いたしますね
「着物の人が増えますように」


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2014-07-01 10:23:42

ニャンコ帯

テーマ:着物
ニャンコの帯というのを、ここ半年やってました。

主に角帯で。

昨年12月に、男性を対象として開催した
「たとえばこんな、オトコ・キモノ」展開催にあたり、
ポップ角帯をつくろうと考えて出来たもの。

強い?要望を受けてようやく半幅帯を作りましたが、
ネットでの販売はちょっと控えているところです。
直接ご覧になりたいという方があるので、それではと。

名古屋の出張展が近づいてきていますが、
そちらには連れて行くつもりでおります。

ニャンコ半幅帯にゃんこー

ニャンコ角帯にゃんにゃん

これからも楽しいものを作ってみたいと思います。

染織こだまFacebookページにいいね!しておかれますと、
こういった情報がいち早く掲載されたりますので、
よろしかったらご利用くださいませ。


どっちかというとネコ派だが動物は全部好き
「着物の人が増えますように」

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2014-05-25 15:13:00

太物キャラバン

テーマ:着物
長くご無沙汰しておりました。

個人的にも変化の多い年度がわりで、また思うところもあり、
一時期ブログの更新を止めておりました。

アメブロからまた別のブログへと移行しようとも思っておりますが、
準備が整うまではしばらくこちらに寄せて参ります。

先日、染織こだま「太物キャラバン」日程とコースが決定しました。

青森の三沢より、青森市、秋田市、盛岡市というように、
北東北三県を巡る予定です。
くわしくは、下記のご案内をご覧ください。

染織こだま太物キャラバン(染織こだまウェブサイト)
第1回染織こだま 太物キャラバン(Facebook)


さて、僕のクラスこの地宮崎で、太物(絹以外の天然繊維)を
数多く見、実際に手に取ることが出来る環境が整った、つまり
現在の染織こだまが誕生したのは、ある意味で偶然です。

宮崎を出ていた学生時代の幸運な出会いと、たまたまある時
着物を着ることが楽しくて仕方がなくなったという自身の変化、
そういったものの結果でしかありません。

以前も書いておりますが、宮崎という土地の特性は、「となりの
県庁所在地」までかなりの時間を要し、大都市圏までも相当の
時間とお金が必要だという点があります。

たとえば、一般的な交通手段をとって、鹿児島市まで2時間半、
熊本市まで3時間、大分市まで3時間半、福岡市まで4時間とい
った具合です。

ここ数年、大都市圏を中心に、特に東京をはじめとする三大都
市圏において、小さなものから大掛かりなものまで、かなりの数
と頻度で「着物系イベント」が開催されています。

特筆するなら、仲間で集まることが主だった以前のイベントから、
観る聴く語る、そして触れることも出来る販売系の催しの急伸。

インターネットや交通網の整備で、仮想も現実も、かなりの差を
埋められたはずでした。

ところが、太物も呉服も集中する、つまり選択肢の多い土地は、
圧倒的に大都市圏。その傾向は、最近言われる人口の一極集
中とも相まって、加速しているようにも思えます。

とはいえ、経済の中心であるマチの出来事を、そうでない場所
にそっくり持ってくることは大変困難です。

しかしながら、それが進めば進むほど、求めるものがあれば、
より大きなマチへ行くしかないということにもなり得ます。

経済学の、統計学上の凡例を挙げるまでもなく、それは自然の
成り行きであり、今更どうこう言えるものでもありません。
誰もが無意識下において、また意思をもってそうしてきたのです。

が、それでも「ふだん着」を商う者として、待っていたって決して
面白いイベントや商品が集まってくるわけでも無い地方に生きる
人間としてはこう思うのです。

「ふだん着の着物が、いつでも誰にでも手の届く範囲に無い現状
で、それは本当に普段(労働からお洒落)着といえるのだろうか?」

そういうこともありまして、47都道府県全てにこちらから足を運んで
巡ることにいたしました。

様々なものが集まる場所に、様々な人が集まるということは、
重々承知の上です。
そして、そうして出かけていく先にも、太物がゼロでないことも。

染織こだまの「木綿展」や「太物キャラバン」が何を生んでいくのか。
ぜひ、「着物を着る人目線」でご覧いただけますと幸いです。


宮崎にお越しいただくのも、いつもとても嬉しいのです
「着物の人が増えますように」


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2014-02-08 19:29:00

着物宴会、いよいよ明日です

テーマ:着物

いよいよ明日は、「着物宴会」です。


着物宴会。

何をするかといいますと、着物を着て宴会をするのです。


・・・まんまですね。


本日までずっと、キャンセル・追加・キャンセル・追加・キャン・・・という

繰り返しでやって来ましたが、おおよそ150名位での開催となりそうです。


着物姿で、アルコールのある席というと、呉服業界若手経営者の会での

懇親会が記憶に新しく、また参加者も多かったのですが、居酒屋で宴会

という形式としては、自分の中では最大規模のものとなりました。


浴衣のイベントや、いわゆるパーティーですと、大人数のものもありますが、

性格上、新しいことや試みに挑戦したいということがあり、また宮崎という

開催地の特性を考えても、「宴会」形式で良かったのかなと思います。


さてさて、当日は何が飛び出しますやら。


なるべく模様をSNSなどでもお届けできればと考えております。


2月8日は「宵々太物の日」。

明日、着物宴会当日は「宵太物の日」。

そして2月10日は「太物の日」。


ガツガツ楽しんでいこうと思います。


着物宴会のFacebookページは次のリンクです。


着物宴会@みやざき



「場を設ける」という、着物屋としての仕事以外の事業も大切なんですよ

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-31 19:47:23

無料着付け教室

テーマ:着物

着物屋を職業にして、もうじき7年が経とうとしております。


着物を自分の意志で着始めてからは、今年で14年目なんですが、

やはりこの世界には、まだ飲み込めていないことも色々あります。


その一つが着物を「着られること」と、「着ること」。

そんな折、下の記事を見つけました。本日は、このあたりをお題に

書くことにしましょう。


お金がかかるイメージの「着物」。気軽にトライできる2つの方法  

- Ameba News [アメーバニュース]  


元記事  (MYLOHAS)


30代の女性を対象にMYLOHAS さんが取材された要点は2つ。


1.古着の活用

2.無料着付け教室の活用


うむ、低予算で学べて大変良いですな~って・・・。


なりませんでした。考えた!色々。


無料の着付け教室は、今やもっとも優れた、あるいは注目度の高い

集客手法の一つであり、その主体が営利団体である以上、当然の

如く「無料の向こう側」には、企業・団体の収益確保手段があります。


ゼロ円ビジネスや無料ビジネス、フリービジネスなどの言葉は、経営

のハウツー本などを見れば、もう幾らでも目に飛び込んでくる手法で、

変な言い方ですが、もう特段目新しくも変わったことでもありません。

【着物小売業者の売上高ランキング】

その10指には、無料着付け教室が入っている。そんな時代なのです。

(※正しくは、無料着付け教室を主たる集客手段とした小売事業者)

らき、それを返したくなるのです。

リンク先の記事中で「おっ」と思ったのが、無料着付け教室を「上手に」

活用しようということが、わざわざ強調してあったことです。


上手に活用するということは、一体どういうことなのか。


無料ビジネスをビジネスたらしめない行動を、もしかして促しているのか。


いや、そう考えると、実に味わい深い記事のような気がしてきました。



確かに、着物の普及を目指して無料ないしは低額の着付け教室(又は

着方講座など表現は色々)を開いている企業や団体は少なくありません。

自治体や公益団体の無料講座もあります。


しかし、あれもこれも、同じように書き並べることには、ちと怖いものが。


「最終的には自己責任」とも取ることの出来る記事。

無料着付け教室を推す理由は、金銭的なものだけなのでしょうか・・・。

もう少し深いところまで、行間を読みたくなってしまいます。



さて、どういう形態であれ、着物の売買がともなう着付け教室について、

これまたフツーにビジネス的な話を。(蛇足のような解説ですが)


僕ら、着物小売店は基本的にお客様と対等であるか、立場的には上位

に立つことはまずありません。


ところが、「教室」というシステムは画期的(?)な仕組みが。


まず、相手に借りを作りにくいという人間の心理「返報性の心理」。

試食・試飲・試乗などは、そのものを実際に知ってもらうことだけが、

その要素の全てではありません。


無料で何かをしてもらうと、「借りを返さないとバランスが取れない」心理

がはたらきます。これが無料ビジネスのいち側面。(他にも色々ある)


これは試食販売や試飲販売、試乗販売など、すべて販売をくっつけても、

全然違和感がないことからも言えることです。


ここまでは、一般小売でもよくあることで、教室とは直接関係がありません。



小売機能を持ちながら、教室であるという側面を有する場合、先生という

存在(立場)は、基本的には売り手側なのだけれど、買い手側より上位の

立ち位置にあるという関係性が発生します。


返報性と師弟関係。

「ただでお世話になっている方からのお願いやお誘い」

これはビジネスモデルとして大変興味深いものです。

(最近は、何が良いとか悪いとかではなく、構造や仕組みを分析しがちです)


そして、分析とかビジネスだとか、そういうものを超越する、人間同士の

つながりや交流があり、喜怒哀楽の景色があるのもわかってきました。
(にんげんだもの)


というわけで、とても良い関係性から、適切な販売に繋がることには、

何一つの問題もありません。

はじめっからお互い承知しておけば。


無料の向こう側に何があるのかを、知ろうとする姿勢。

無料の向こう側に何があるのかを、説明しておく姿勢。


買い手と売り手、先生と生徒。


この関係性が、確かな信頼と根拠に基づくものであれば、

記事中にあるように、心配もトラブルもありゃしないのです。



とはいえ、着付け教室という仕組みや存在については、まだまだ

飲み込めない部分もあり、ちょこちょこと考察を続けていきます。


気が向いたらまた、書きますね。




余談ですが、リンク記事中の着付け教室と本文は多分、関係ないです

「着物の人が増えますように。」





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2014-01-30 20:40:37

金のモルモット的着物屋

テーマ:着物

最近とみに思うのが、「価値創造」という分野のこと。


29日付の読売新聞朝刊のコラム「編集手帳」を何の気なしに読む機会がありました。


そこに書かれていたのは、ソニーをソニーたらしめているという要素について。

端的にいうと、うちは基本的に、ソニータイプの方が馴染むのだなということ。


黄金のモルモットと最強のマネシタ電器なら、前者は目指せるかもしれません。

(資本的な制約も多いでのう・・・)


実際のところ、それらの企業姿勢や体質についても、様々な視点から分析(良い

方にも悪い方にも)されているのですが、ちょっと読みかけたのが↓のもの。


「マネシタ電器」と「モルモット」  | ドリームゲート


まだ全部読んでませんが、面白そうな内容なんでメモ代わりにブログを。



ここしばらくの当ブログでも、なんとか新たな価値観を見出そうというところ

ですが、なかなか簡単な事でもありませんね。


でも、黄金のモルモット。

志向する価値は十分にありそうです。



ま、うち小売店ではあるんですけどー。

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-27 20:39:08

座談会を受けて

テーマ:着物

先週土曜の夜から、Twitterでは、とある着物の話題で大盛況でした。


#着物が当たり前の社会をどう作る


というハッシュタグをつけて展開された公開座談会。


これだけだと解釈の範囲が広くなりがちですが、例えるなら「着物を着て通学や勤務を

しても問題なく、日常生活が営まれる社会」というくらいのニュアンスでしょうか。


着物イベントニュースさんと、はすのやこと児玉健作から話を始めさせていただきました。


実は、このタグでの投稿は、本日もまだ続いてまして、多くの活発なご提案が飛び交って

おります。(上記リンクからご覧下さい。時系列でのまとめはコチラ



これに関しては、じっくり分類・分析を行うのも良いのですが、議論がまだ続いているという

特異な状況から、この座談会のように、既成の枠を外して考えてみたいと思います。


成人式は、着物屋にとっても一大イベントであり、収益の柱にされているところも多いです。

ここを例にとって考えてみました。


成人式の出席者には、男性と女性があり、男性出席者の多くはスーツ姿です。

ビジネススーツやリクルートスーツ、それぞれの今を身につけて臨んでいる成人式。

一方で、女性の華やかな振袖姿は、冬の風物詩ともなっています。


こちらを「格」の観点から見た時、振袖(紋付振袖)と同格になるのはモーニングコート。

(モーニングは昼の正装ですが、成人式の開催時間帯から考えて、こちらを挙げます)


で、モーニング姿で成人式に臨む男性は、何%くらいいるのでしょうか?

もしかしたらいらっしゃるのかもしれません。一世一代の式典なのですから。


そんな洋服ですが、正装とか礼装とされるのは、モーニングコート・フロックコート・ディレ

クターズスーツ・タキシード・燕尾服・ブラックスーツ。

ブラックスーツというと、慶弔のお父さん方のイメージがありますが、最低限の略礼装。


洋服のドレスコードも、日本ではかなりゆるいと言えるでしょう。



ここで本日の本題なのですが、

「成人式のスーツに相当する着物で成人式に出席する」


はっきり言えば、ただのスーツだと、振袖とは全然格が合いません。

お嬢様と従者くらいには差があるかも。いや、もっとかも。


そこに、近年起きている一つの傾向を指摘させていただきます。


「着物という存在自体のハレ化」です。


何かあった時に、わざわざ、着る、着物をメインに商売が展開されてきた結果、

着物という存在への平均的なハードルが上がり、着用人口の激減を招きました。


こうなると、着物を着ているだけで、それが式服であろうと日常着であろうと、

「今日は何かあったのですか?」「お稽古事ですか?」と、こう来る。


加えてハレとケの境が、一年中を通して開催される様々なイベントの勃興もあり、

段々と薄れてきてしまっているようにも感じています。


就学・就労の日常を小さなケとして、休日が小さなハレとなる。

週末着物生活には、場合によってはこの要素が適用され、「プチハレ着」としての

存在として愛用されているとは、考え過ぎでしょうか。


着物自体にハレ性が備わってきていることは、着用人口の極端な減少と、着物に

備わる「特別感」の強調によって推し量ることが出来ます。


結婚式に出席するための着物といえば、御召や訪問着クラスのもの、礼装か略礼

装でなければ、とてもとてもという感覚があったはずです。


ところが、洋服だとこの部分が略(略略略)礼装クラスのスーツで済まされる。

アフタヌーンでもイブニングでもカクテルドレスでもない服で大丈夫。

精一杯、失礼のないように気を使った結果として!


前置きが長くなりましたが、成人式。

略(略略)礼装は、もう礼装とも言えませんが、そんな感覚でいくスーツに該当する

着物とはどういうものか。そして、それを着て行っちゃっても、実は大丈夫なのでは?


シルクウールアンサンブルに無地袴、白半衿、白鼻緒の雪駄。羽織紐は抑えたもの。


うむむ、まだ結構スーツよりちゃんとしてる気がする!?


ウールアンサンブルに・・以下略


これでもまだ着物のほうが格上に見えるような。


木綿の羽織・長着・無地袴、色半衿、黒鼻緒の雪駄。羽織紐もカラフルでよし。


これでどうだ~!


いや、多分これね、スーツより格が上とか下とかじゃない。


これでもなお、スーツに比べて、「仰々しい」んだ。「わざわざ」感があるんですよ。


素材がどうかという議論は、ポリエステルの存在や、紬糸ではない紬によっても、

随分足元が定まらなくなってきているのではないかと、個人的には感じています。


着物そのものが縁遠い社会においては、素材別格付けの意義もまた、「そう教え

られたからそうなんだと受け取る」ところまで、来てしまったのだと。


と、これも着物が遠ざかってしまった世の中のことを、ちょっと俯瞰してみる実験。


成人式に振袖を着る絶対の必然が、全く存在しないように、成人式のスーツを

着物に置き換えるという試みがあっても良いのではないかと思うのです。


しかしながら、ここでその略(略略)礼装たるスーツですが、もう一つ、見落とせな

い要素を持っています。


それは、「何かあった時にはスーツにネクタイが正装」という、洋服サイドの事情。

んん、日本の中での、事情です。


言ってしまえば、ホワイトカラー・ブルーカラーを問わず、何かあったらの洋服は、

スーツ。暗黙の了解というのか、周知の事実というのか、「大人の一般常識」?


つまりは、スーツであれば「仰々しくもなく」「わざわざ」用意するにせよ、使用の

可能性が、式後も見込まれるということ。


そこに着物でありたい、着物でなければならないという「価値」が創造できていない。


ウールで、木綿で良いんじゃない?ただのスーツで良いのなら。

吊るし1万円をきるスーツがある時代、仕立て上がり1万をきるポリでも・・・。


でもでも、それって、一張羅ですよね。式典に臨む際の。

わざわざ装っていくわけですから。休日の家庭でのリラックス着とは、また違う。


着物界が、戦後の経済的発展を基板とする「一張羅観」を、古来からの普遍の

価値とし続けるのか、時代に応じて、人の営みに応じて変遷をいとわないのか。

今後迎えるかもしれない「着物が当たり前の社会」とは、業界関係者が思い描き、

こうあってほしいという概念の外にあるのかもしれない!


・・・と、こんなことも、Twitterの議論の中から考えたことです。



ここまで考えて、自分でもキレイにぶっ飛べた感があって、気持ちいいです。


だって、式典には礼装、礼装とはこんなものだって、頭にしっかり入っているわけで。


そうそう、忘れてならないのは、スーツが他の「いざ!」でも使える見込があるように、

着物もそれと同じくらいの頻度で、他の機会に着ることが予想できなければ(ううん、

予想というより共感?かな?)、スーツと差し替えるのはまだまだ。


何かあった時、たとえば正月とか、パーティー、それもありです。

しかし、スーツには「ビジネスパースンの制服」という顔があるのですよね。


となると、勤務時に、それ相応の着物姿が許容される、社会側の常識変化が必要。


そう。


冒頭の、「着物が当たり前の社会をどう作る」に戻ってくるわけです。


こういう思考実験が、もうそれは数限りなく出来たのが、今回の座談会。

そして、座談会を経て受けた刺激から湧いてくる、これらの思考群。


いやいや、突飛すぎるとか言わないで、柔軟に考えてみましょう。


ただひとつ、悲観的な話をするならば、洋服生活者も、モーニングを着ることは滅多に

ないという厳然たる事実。「格」「式典」「節目」「責任」という言葉を並べても、です。


では、着物が当たり前の社会には、今まで主流だった着物は駆逐されるのか?


もしかしたら、そうかもしれません。

現在うちが取り扱っている商材も、高級品として淘汰されるかもとすら思います。

いえ、もっと踏み込めば、「高額品」として。


高技術・高品質・高価格が、高技術・低品質・低価格の時代に移る中で、

あるべき「居場所」、着るべき「機会」を、徹底的に拡げ、提案を繰り返すこと。


それは決っして、頭から「着物は昔からこういうもんだ!」と言うことではありません。

日本人が日本を感じて、そこに依拠するためだけに存在するツールではありません。

日本人が日本を感じ取り、安らぎや高揚を得るための、大切な存在だとしても。



理解できる理屈にしたがって進化を繰り返し、したたかに生き延びてきた生物の如く

たくましく、そして美しく、広大な世界を見ることに、社会の変動に沿った在り方がある。


着物は、無限の可能性を内外に秘めています。


世界人口のほぼ全員が、「まだ着物を着ていない」のですから。

この圧倒的な伸び代を頼りに、「ホンモノを生み出せるホンバ」として、着物が当たり前

の社会を作っていく。

(ま、海外移転した技術はありますけども・・・)


なんでも考えてみるに如くは無し、です。




はじめてグローバル化のこと書いたよ。いつもはグローカル化のネタばかりなのに。

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-25 12:30:15

どう作る?着物が当たり前の社会

テーマ:着物

度々取り上げ、これからも触れていくであろう話を一つ。



着物産地で、一般的に地元の着物が着られるようになるにはどうすれば良いか。


それは、某織物産地での、地域の多様な業種が集まる新年会でのこと。


その地域では、来る東京オリンピックに向け、地元の製品をアピールして

いこうという機運があるのだそうです。


にも関わらず、その新年会には自分一人しかそれ(着物)を着て出席して

いなかったと、現地の織物商社代表の方が、疑問を投げかけていました。


自分が愛する地域のものを、地域の振興に繋げたいという気持ちは自然。

そんな中で、「もし、その商社が着物での通勤・勤務を打ち出したら・・・。」


「地元織物商社が手本(ロールモデルとなり)、着物勤務推進だ!」
「社内外を着物で出歩けば、きっと地域に着物を意識付け出来る!」

社内からは次々と困惑の声があがります。


「え、あの袖とかロングスカート状の状態で働くの?」
「力仕事もあるし、メンテナンスにもお金かかります。」
「誰のお金でそれをせよと言うんですか?」
「ぎょ、業務命令、ですか?いや、ちょっとそれは。」
「私は自家用車通勤なんですけど?運転できるの?」
「それ言ったら僕は2輪ですよ。」
「電車とかバスとか、朝乗ったことありますか?」
「雨とか雪とか、どうするんでしょうか?」
「着物で働くの、よそ様に怒られないですかね?」
「私はとても恥ずかしくて着物で外は歩けません。」
「え、着物、自分で着られないです・・・。」
「毎日美容院に行ってから通勤するんですか!?」
「何かのイベントの時に浴衣とかならまだしも。」
「着物、持ってないんですけど~。」


「大体、着物を着て見せたからといって、そもそも普及するでしょうか?」

大変な反響を呼んだ「着物での通勤・勤務」。

そう簡単にはコトは始まらないようです。

しかしここから、この商社がつくる伝説が始まるのでした・・・。


--------------------------------

さて、ここからが本題でございます。


僕は「着物を着る人が増えるためには、着物を着る人が増えること」という

持論を持っています。ちょっとややこしいのですが。


そして、現代社会において、オフの時間を楽しむもの或いは特定の業務や

活動において着用がなされるもの、または儀式・式典における衣装である

ことが多いのではないでしょうか。

経営という角度でこれら着物着用の現状を見た時、着物を着る人がいない、

少ないのは「外部環境(一般に、自分たちではどうしようもない社会環境や

災害等)」ですが、自分たちが着物を着ないのは内部環境(自社における

体質・財務・人事等)でしかないのですから、改善しやすいものと考えます。


僕の持論について説明しますと、以下のようになります。


自分たちが着物を着ることで、不特定多数の市民で構成される社会の中に

「着物を着る人がいる」「着物を着ても良い」「着物で過ごすのも悪くない」等

の影響を生むことが可能となる。


個人としての取り組みからそれは可能であり、好影響を生むことに関しては、

業界に所属しているか否かは関係がない。誰しも出来る普及活動。


その要諦は、「着物(和服)が社会の中で、今より受容されていく」こと。

特別なときの特殊な衣装であるのみならず、日常生活の自然な選択肢に。


このようなことをまとめますと、次のように示すことが出来ます。
【内部環境を変えることで、外部環境をも変化に導く】


この商社の例(勝手な想像で書きましたが)をとっても、幾多の困難を越えて

いくことは、それらへの一つひとつの対処が、お金には変えられない経験値

になります。


そしておそらくそれを越える際は、大小のイノベーションを要することでしょう。
モノの変化も、コトの変化も、困難な現状や課題から巻き起こってくるのです。

経験値という言葉を使いましたが、これがとても大切なこと。

もし、着物業以外の企業・団体・機関、そして個人が、着物勤務を検討した

時に、その得たノウハウを提供し、ハードルを下げて差し上げられるのです。

という理屈から、一つの方法論として「着物通勤・勤務」があるということです。


某所にも「着物(通勤・勤務)の日」を設けている専門商社さんがあります。

が、出勤すると早々に作務衣に着替えてしまうとか。(※男性社員さんの場合)

これでは、イノベーションの種を萌芽させることなく時を重ねてしまっているようで、

ちょっと、いえ、かなり勿体ない例ではあります。

冒頭の「ロールモデル」にはなり得ないかもしれません。

それでも、企業として方針を打ち出し、実行するところは素晴らしい。
内部環境(着物業界)の変化から始まる外部環境(社会)の変化。

皆さんと一緒になり、大いに語り合ってみたいところです。




いやホントね、必死に考えてみたら吉だと思いますよ

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-24 19:18:40

着物の二重価格にYahoo!が喝!か?

テーマ:着物

あんなお値段の着物が、うちだけ、今だけ大幅割引とか、信じます?


Yahoo!ショッピングが、価格の不当表示を避けるために改革に乗り出すとか。


不当表示はダメですよ~という根拠に、「景品表示法」という取り決めがありまして、

このブログでも、度々そのことについて話題に取り上げてきています。


ご同業の方はもちろん、消費者の方にもっともっと鋭くなっていただきたいからです。

着物業界の健全化は、「自分のところさえ良ければいい」がまずは一つの壁。


はすのやにっき 「景品表示法」に関する記事


さて、一定量の着物小売業では、「一般小売価格」とか「参考上代」とかいう不透明

価格表示を、「当店通常価格」さらにそこから、「セール特価」などと、二重三重に

安く見せる(誤認させる)手法が取られている例が頻発していました。


もしかしたら、未だ頻発しているかもしれません。


二重価格(三重価格)といいますのは、過去一定期間掲示事実のない「通常価格」

や、参考上代という何を参考にしたのか具体的な検証が困難な価格を元に、消費者

に「安く買える」という錯覚を起こさせる手法のことです。


もちろん、有利誤認といいまして、触法行為となります。


例)三重価格

通常価格:35000円 ←これが元々一定期間掲示され、実際に販売されてないと×
販売価格:15000円 ←三重価格の二重目。
セール価格:9800円 ←結局もしかしたら、これが通常価格かもしれない。



いやいや、通常価格というのは通常から付いてなかったら、表示しちゃダメでしょっ

という感じですね。じゃないと通常価格になりません。


上記例は、もう典型的なまでに、景品表示法での不当な表示に抵触しかねない商法

なのですが(実際にセールをしていても二重価格ではある)、Yahoo!さんの取組では、

こういうことを出来なくするみたいです。


Yahoo!ショッピングでの取り組み(上の例を参考にして見て下さい)

最初の部分:メーカー希望小売価格に名称を固定(今までは店が適当に書けた)
次の部分:通常販売価格に名称を固定(今までは店が適当に書けた)
セール部分:キャンペーン特価等(任意でここは名前を書き換えられる)


つまり、根拠をしっかりと儲けやすい「メーカーが引いた一線」を用いて、不正行為を

防ごうとすることですね。


したがいまして、多くの商品にメーカー希望小売価格が設定されていない呉服商品は、

いかにも安価で提供していますよ!といった騙し行為がしにくくなるわけです。


これは大手も零細も関係ありません。


Eコマースの健全化は、果たして呉服小売の健全化に繋がるか。


販売者の自律と、消費者の鋭い視線のみが、それを叶える道になるでしょう。


Yahoo!さんだけが取り組んでもあかん話ですが、先陣をきること、評価したい。

これをきっかけに有名大型ネットのモールにも、しっかりしていただきたいところです。




何より、夢と興奮いっぱいの中でも、鋭く厳しくお買い物時はチェックしていただきたい

「着物の人が増えますように。」



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