2014-01-30 20:40:37

金のモルモット的着物屋

テーマ:着物

最近とみに思うのが、「価値創造」という分野のこと。


29日付の読売新聞朝刊のコラム「編集手帳」を何の気なしに読む機会がありました。


そこに書かれていたのは、ソニーをソニーたらしめているという要素について。

端的にいうと、うちは基本的に、ソニータイプの方が馴染むのだなということ。


黄金のモルモットと最強のマネシタ電器なら、前者は目指せるかもしれません。

(資本的な制約も多いでのう・・・)


実際のところ、それらの企業姿勢や体質についても、様々な視点から分析(良い

方にも悪い方にも)されているのですが、ちょっと読みかけたのが↓のもの。


「マネシタ電器」と「モルモット」  | ドリームゲート


まだ全部読んでませんが、面白そうな内容なんでメモ代わりにブログを。



ここしばらくの当ブログでも、なんとか新たな価値観を見出そうというところ

ですが、なかなか簡単な事でもありませんね。


でも、黄金のモルモット。

志向する価値は十分にありそうです。



ま、うち小売店ではあるんですけどー。

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-27 20:39:08

座談会を受けて

テーマ:着物

先週土曜の夜から、Twitterでは、とある着物の話題で大盛況でした。


#着物が当たり前の社会をどう作る


というハッシュタグをつけて展開された公開座談会。


これだけだと解釈の範囲が広くなりがちですが、例えるなら「着物を着て通学や勤務を

しても問題なく、日常生活が営まれる社会」というくらいのニュアンスでしょうか。


着物イベントニュースさんと、はすのやこと児玉健作から話を始めさせていただきました。


実は、このタグでの投稿は、本日もまだ続いてまして、多くの活発なご提案が飛び交って

おります。(上記リンクからご覧下さい。時系列でのまとめはコチラ



これに関しては、じっくり分類・分析を行うのも良いのですが、議論がまだ続いているという

特異な状況から、この座談会のように、既成の枠を外して考えてみたいと思います。


成人式は、着物屋にとっても一大イベントであり、収益の柱にされているところも多いです。

ここを例にとって考えてみました。


成人式の出席者には、男性と女性があり、男性出席者の多くはスーツ姿です。

ビジネススーツやリクルートスーツ、それぞれの今を身につけて臨んでいる成人式。

一方で、女性の華やかな振袖姿は、冬の風物詩ともなっています。


こちらを「格」の観点から見た時、振袖(紋付振袖)と同格になるのはモーニングコート。

(モーニングは昼の正装ですが、成人式の開催時間帯から考えて、こちらを挙げます)


で、モーニング姿で成人式に臨む男性は、何%くらいいるのでしょうか?

もしかしたらいらっしゃるのかもしれません。一世一代の式典なのですから。


そんな洋服ですが、正装とか礼装とされるのは、モーニングコート・フロックコート・ディレ

クターズスーツ・タキシード・燕尾服・ブラックスーツ。

ブラックスーツというと、慶弔のお父さん方のイメージがありますが、最低限の略礼装。


洋服のドレスコードも、日本ではかなりゆるいと言えるでしょう。



ここで本日の本題なのですが、

「成人式のスーツに相当する着物で成人式に出席する」


はっきり言えば、ただのスーツだと、振袖とは全然格が合いません。

お嬢様と従者くらいには差があるかも。いや、もっとかも。


そこに、近年起きている一つの傾向を指摘させていただきます。


「着物という存在自体のハレ化」です。


何かあった時に、わざわざ、着る、着物をメインに商売が展開されてきた結果、

着物という存在への平均的なハードルが上がり、着用人口の激減を招きました。


こうなると、着物を着ているだけで、それが式服であろうと日常着であろうと、

「今日は何かあったのですか?」「お稽古事ですか?」と、こう来る。


加えてハレとケの境が、一年中を通して開催される様々なイベントの勃興もあり、

段々と薄れてきてしまっているようにも感じています。


就学・就労の日常を小さなケとして、休日が小さなハレとなる。

週末着物生活には、場合によってはこの要素が適用され、「プチハレ着」としての

存在として愛用されているとは、考え過ぎでしょうか。


着物自体にハレ性が備わってきていることは、着用人口の極端な減少と、着物に

備わる「特別感」の強調によって推し量ることが出来ます。


結婚式に出席するための着物といえば、御召や訪問着クラスのもの、礼装か略礼

装でなければ、とてもとてもという感覚があったはずです。


ところが、洋服だとこの部分が略(略略略)礼装クラスのスーツで済まされる。

アフタヌーンでもイブニングでもカクテルドレスでもない服で大丈夫。

精一杯、失礼のないように気を使った結果として!


前置きが長くなりましたが、成人式。

略(略略)礼装は、もう礼装とも言えませんが、そんな感覚でいくスーツに該当する

着物とはどういうものか。そして、それを着て行っちゃっても、実は大丈夫なのでは?


シルクウールアンサンブルに無地袴、白半衿、白鼻緒の雪駄。羽織紐は抑えたもの。


うむむ、まだ結構スーツよりちゃんとしてる気がする!?


ウールアンサンブルに・・以下略


これでもまだ着物のほうが格上に見えるような。


木綿の羽織・長着・無地袴、色半衿、黒鼻緒の雪駄。羽織紐もカラフルでよし。


これでどうだ~!


いや、多分これね、スーツより格が上とか下とかじゃない。


これでもなお、スーツに比べて、「仰々しい」んだ。「わざわざ」感があるんですよ。


素材がどうかという議論は、ポリエステルの存在や、紬糸ではない紬によっても、

随分足元が定まらなくなってきているのではないかと、個人的には感じています。


着物そのものが縁遠い社会においては、素材別格付けの意義もまた、「そう教え

られたからそうなんだと受け取る」ところまで、来てしまったのだと。


と、これも着物が遠ざかってしまった世の中のことを、ちょっと俯瞰してみる実験。


成人式に振袖を着る絶対の必然が、全く存在しないように、成人式のスーツを

着物に置き換えるという試みがあっても良いのではないかと思うのです。


しかしながら、ここでその略(略略)礼装たるスーツですが、もう一つ、見落とせな

い要素を持っています。


それは、「何かあった時にはスーツにネクタイが正装」という、洋服サイドの事情。

んん、日本の中での、事情です。


言ってしまえば、ホワイトカラー・ブルーカラーを問わず、何かあったらの洋服は、

スーツ。暗黙の了解というのか、周知の事実というのか、「大人の一般常識」?


つまりは、スーツであれば「仰々しくもなく」「わざわざ」用意するにせよ、使用の

可能性が、式後も見込まれるということ。


そこに着物でありたい、着物でなければならないという「価値」が創造できていない。


ウールで、木綿で良いんじゃない?ただのスーツで良いのなら。

吊るし1万円をきるスーツがある時代、仕立て上がり1万をきるポリでも・・・。


でもでも、それって、一張羅ですよね。式典に臨む際の。

わざわざ装っていくわけですから。休日の家庭でのリラックス着とは、また違う。


着物界が、戦後の経済的発展を基板とする「一張羅観」を、古来からの普遍の

価値とし続けるのか、時代に応じて、人の営みに応じて変遷をいとわないのか。

今後迎えるかもしれない「着物が当たり前の社会」とは、業界関係者が思い描き、

こうあってほしいという概念の外にあるのかもしれない!


・・・と、こんなことも、Twitterの議論の中から考えたことです。



ここまで考えて、自分でもキレイにぶっ飛べた感があって、気持ちいいです。


だって、式典には礼装、礼装とはこんなものだって、頭にしっかり入っているわけで。


そうそう、忘れてならないのは、スーツが他の「いざ!」でも使える見込があるように、

着物もそれと同じくらいの頻度で、他の機会に着ることが予想できなければ(ううん、

予想というより共感?かな?)、スーツと差し替えるのはまだまだ。


何かあった時、たとえば正月とか、パーティー、それもありです。

しかし、スーツには「ビジネスパースンの制服」という顔があるのですよね。


となると、勤務時に、それ相応の着物姿が許容される、社会側の常識変化が必要。


そう。


冒頭の、「着物が当たり前の社会をどう作る」に戻ってくるわけです。


こういう思考実験が、もうそれは数限りなく出来たのが、今回の座談会。

そして、座談会を経て受けた刺激から湧いてくる、これらの思考群。


いやいや、突飛すぎるとか言わないで、柔軟に考えてみましょう。


ただひとつ、悲観的な話をするならば、洋服生活者も、モーニングを着ることは滅多に

ないという厳然たる事実。「格」「式典」「節目」「責任」という言葉を並べても、です。


では、着物が当たり前の社会には、今まで主流だった着物は駆逐されるのか?


もしかしたら、そうかもしれません。

現在うちが取り扱っている商材も、高級品として淘汰されるかもとすら思います。

いえ、もっと踏み込めば、「高額品」として。


高技術・高品質・高価格が、高技術・低品質・低価格の時代に移る中で、

あるべき「居場所」、着るべき「機会」を、徹底的に拡げ、提案を繰り返すこと。


それは決っして、頭から「着物は昔からこういうもんだ!」と言うことではありません。

日本人が日本を感じて、そこに依拠するためだけに存在するツールではありません。

日本人が日本を感じ取り、安らぎや高揚を得るための、大切な存在だとしても。



理解できる理屈にしたがって進化を繰り返し、したたかに生き延びてきた生物の如く

たくましく、そして美しく、広大な世界を見ることに、社会の変動に沿った在り方がある。


着物は、無限の可能性を内外に秘めています。


世界人口のほぼ全員が、「まだ着物を着ていない」のですから。

この圧倒的な伸び代を頼りに、「ホンモノを生み出せるホンバ」として、着物が当たり前

の社会を作っていく。

(ま、海外移転した技術はありますけども・・・)


なんでも考えてみるに如くは無し、です。




はじめてグローバル化のこと書いたよ。いつもはグローカル化のネタばかりなのに。

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-25 12:30:15

どう作る?着物が当たり前の社会

テーマ:着物

度々取り上げ、これからも触れていくであろう話を一つ。



着物産地で、一般的に地元の着物が着られるようになるにはどうすれば良いか。


それは、某織物産地での、地域の多様な業種が集まる新年会でのこと。


その地域では、来る東京オリンピックに向け、地元の製品をアピールして

いこうという機運があるのだそうです。


にも関わらず、その新年会には自分一人しかそれ(着物)を着て出席して

いなかったと、現地の織物商社代表の方が、疑問を投げかけていました。


自分が愛する地域のものを、地域の振興に繋げたいという気持ちは自然。

そんな中で、「もし、その商社が着物での通勤・勤務を打ち出したら・・・。」


「地元織物商社が手本(ロールモデルとなり)、着物勤務推進だ!」
「社内外を着物で出歩けば、きっと地域に着物を意識付け出来る!」

社内からは次々と困惑の声があがります。


「え、あの袖とかロングスカート状の状態で働くの?」
「力仕事もあるし、メンテナンスにもお金かかります。」
「誰のお金でそれをせよと言うんですか?」
「ぎょ、業務命令、ですか?いや、ちょっとそれは。」
「私は自家用車通勤なんですけど?運転できるの?」
「それ言ったら僕は2輪ですよ。」
「電車とかバスとか、朝乗ったことありますか?」
「雨とか雪とか、どうするんでしょうか?」
「着物で働くの、よそ様に怒られないですかね?」
「私はとても恥ずかしくて着物で外は歩けません。」
「え、着物、自分で着られないです・・・。」
「毎日美容院に行ってから通勤するんですか!?」
「何かのイベントの時に浴衣とかならまだしも。」
「着物、持ってないんですけど~。」


「大体、着物を着て見せたからといって、そもそも普及するでしょうか?」

大変な反響を呼んだ「着物での通勤・勤務」。

そう簡単にはコトは始まらないようです。

しかしここから、この商社がつくる伝説が始まるのでした・・・。


--------------------------------

さて、ここからが本題でございます。


僕は「着物を着る人が増えるためには、着物を着る人が増えること」という

持論を持っています。ちょっとややこしいのですが。


そして、現代社会において、オフの時間を楽しむもの或いは特定の業務や

活動において着用がなされるもの、または儀式・式典における衣装である

ことが多いのではないでしょうか。

経営という角度でこれら着物着用の現状を見た時、着物を着る人がいない、

少ないのは「外部環境(一般に、自分たちではどうしようもない社会環境や

災害等)」ですが、自分たちが着物を着ないのは内部環境(自社における

体質・財務・人事等)でしかないのですから、改善しやすいものと考えます。


僕の持論について説明しますと、以下のようになります。


自分たちが着物を着ることで、不特定多数の市民で構成される社会の中に

「着物を着る人がいる」「着物を着ても良い」「着物で過ごすのも悪くない」等

の影響を生むことが可能となる。


個人としての取り組みからそれは可能であり、好影響を生むことに関しては、

業界に所属しているか否かは関係がない。誰しも出来る普及活動。


その要諦は、「着物(和服)が社会の中で、今より受容されていく」こと。

特別なときの特殊な衣装であるのみならず、日常生活の自然な選択肢に。


このようなことをまとめますと、次のように示すことが出来ます。
【内部環境を変えることで、外部環境をも変化に導く】


この商社の例(勝手な想像で書きましたが)をとっても、幾多の困難を越えて

いくことは、それらへの一つひとつの対処が、お金には変えられない経験値

になります。


そしておそらくそれを越える際は、大小のイノベーションを要することでしょう。
モノの変化も、コトの変化も、困難な現状や課題から巻き起こってくるのです。

経験値という言葉を使いましたが、これがとても大切なこと。

もし、着物業以外の企業・団体・機関、そして個人が、着物勤務を検討した

時に、その得たノウハウを提供し、ハードルを下げて差し上げられるのです。

という理屈から、一つの方法論として「着物通勤・勤務」があるということです。


某所にも「着物(通勤・勤務)の日」を設けている専門商社さんがあります。

が、出勤すると早々に作務衣に着替えてしまうとか。(※男性社員さんの場合)

これでは、イノベーションの種を萌芽させることなく時を重ねてしまっているようで、

ちょっと、いえ、かなり勿体ない例ではあります。

冒頭の「ロールモデル」にはなり得ないかもしれません。

それでも、企業として方針を打ち出し、実行するところは素晴らしい。
内部環境(着物業界)の変化から始まる外部環境(社会)の変化。

皆さんと一緒になり、大いに語り合ってみたいところです。




いやホントね、必死に考えてみたら吉だと思いますよ

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-24 19:18:40

着物の二重価格にYahoo!が喝!か?

テーマ:着物

あんなお値段の着物が、うちだけ、今だけ大幅割引とか、信じます?


Yahoo!ショッピングが、価格の不当表示を避けるために改革に乗り出すとか。


不当表示はダメですよ~という根拠に、「景品表示法」という取り決めがありまして、

このブログでも、度々そのことについて話題に取り上げてきています。


ご同業の方はもちろん、消費者の方にもっともっと鋭くなっていただきたいからです。

着物業界の健全化は、「自分のところさえ良ければいい」がまずは一つの壁。


はすのやにっき 「景品表示法」に関する記事


さて、一定量の着物小売業では、「一般小売価格」とか「参考上代」とかいう不透明

価格表示を、「当店通常価格」さらにそこから、「セール特価」などと、二重三重に

安く見せる(誤認させる)手法が取られている例が頻発していました。


もしかしたら、未だ頻発しているかもしれません。


二重価格(三重価格)といいますのは、過去一定期間掲示事実のない「通常価格」

や、参考上代という何を参考にしたのか具体的な検証が困難な価格を元に、消費者

に「安く買える」という錯覚を起こさせる手法のことです。


もちろん、有利誤認といいまして、触法行為となります。


例)三重価格

通常価格:35000円 ←これが元々一定期間掲示され、実際に販売されてないと×
販売価格:15000円 ←三重価格の二重目。
セール価格:9800円 ←結局もしかしたら、これが通常価格かもしれない。



いやいや、通常価格というのは通常から付いてなかったら、表示しちゃダメでしょっ

という感じですね。じゃないと通常価格になりません。


上記例は、もう典型的なまでに、景品表示法での不当な表示に抵触しかねない商法

なのですが(実際にセールをしていても二重価格ではある)、Yahoo!さんの取組では、

こういうことを出来なくするみたいです。


Yahoo!ショッピングでの取り組み(上の例を参考にして見て下さい)

最初の部分:メーカー希望小売価格に名称を固定(今までは店が適当に書けた)
次の部分:通常販売価格に名称を固定(今までは店が適当に書けた)
セール部分:キャンペーン特価等(任意でここは名前を書き換えられる)


つまり、根拠をしっかりと儲けやすい「メーカーが引いた一線」を用いて、不正行為を

防ごうとすることですね。


したがいまして、多くの商品にメーカー希望小売価格が設定されていない呉服商品は、

いかにも安価で提供していますよ!といった騙し行為がしにくくなるわけです。


これは大手も零細も関係ありません。


Eコマースの健全化は、果たして呉服小売の健全化に繋がるか。


販売者の自律と、消費者の鋭い視線のみが、それを叶える道になるでしょう。


Yahoo!さんだけが取り組んでもあかん話ですが、先陣をきること、評価したい。

これをきっかけに有名大型ネットのモールにも、しっかりしていただきたいところです。




何より、夢と興奮いっぱいの中でも、鋭く厳しくお買い物時はチェックしていただきたい

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-23 19:34:00

“muslin" it's Red Date Kimono

テーマ:着物

モスリンに関する記事や声を、あちらこちらで見聞きします。


先だっても人気ブロガーさんが、昔のモスリンに深い愛情を

示してらっしゃいました。


『明治・対象のかわいい着物 モスリン』

似内恵子 誠文堂新光社


こちらの本の影響も大きそうです。


染織こだまでも、それこそ創業の頃からずっと続けて扱って

きたモスリンですが、見直そうとか見なおしたという声がある

一方で、実際に呉服屋さんの店頭で見かける機会がどの位

あるか、ちょっと思い返してみてください。


どうでしょう。


あるところにはあり、無いところには全然ない。

これも木綿やウールの着物のような感じではないでしょうか。


ものづくりが継承されていくとか、事業の永続性から見たとき、

僕の感覚の中には、以下のような図式が浮かびます。


木綿 > ウール > モスリン


木綿着物は少ない!無くなる!という声が飛び交ったとは、

もう10年ほど前の出来事として記憶しています。


ところが、木綿着物メーカーや産地に比べ、はるかに数少なく

なっていたのが「ウール」のメーカーさん。


産地からウールが丸ごと消滅した例も、少なくありません。

洋服地でない、純着物地のウールの産地は片手でしょう。



そして、モスリン。


モスリンはウールを薄く平織りにして、染めたもの。

しなやかさと発色の良さと保温性、良いところいっぱいの生地。


先のブロガーさんはじめ、最近モスリンの愛らしさや、その良さ

を知った方には残念なことかもしれませんが、モスリン製造社は

もう、片手の人差し指で数えるくらしか現存していません。


色々なものを探しに行くことは、もう出来ないのです。


ですが、心ある問屋さんには、まだモスリンがあります。

襦袢生地として、ちゃんと扱われています。


また、最後のメーカーさんも、単一商品だけ製造されているわけ

ではありませんし、バリエーションがいくらかあります。


そしてちょっと驚きなのですが、昔からの流通在庫というものも、

問屋さんや小売屋さんの片隅に、残っている場合があります。



他の小売屋さんに、「モスリンってどこで買うねん?」とお尋ね

いただくこともありますが、そこで僕は言いたい。


「取引の問屋さんに、潜在需要と熱い思いをぶつけて欲しい」と。


所詮、僕ら小っちゃな小売店の10社や20社で出来る応援は知れ

たものです。


ですが、ユーザー→小売→流通→製造といううねりが作れたら、

今までモスリンの存在すら知らなかった方々にも、それが届く。


ですので、是非、思いを声にしましょう。伝えましょう。響きあいましょう。



本当に大切で、大好きなモスリンだから、これからもっともっと、

身につけ、語る方に増えて欲しい。心底そう思います。


可愛いモスリン



愛です。愛!

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-21 22:51:30

本日の雑感(着付け・マナー・文化で販促だって)

テーマ:着物

「着物着るの簡単だから、みんな着ようぜっ♪」

めちゃくちゃ簡単というよりも、こんな感じでしょうか。


■イメージより、はるかに難しくない
■着ているうちに、どんどん慣れてもいく
■難しいと思うほど難しくなってしまいがち


また、自動車免許に例えればこんな感じ?


F1レーサーになるために自動車学校や教習所に通うのか、

自分で車やバイクが運転できるようになるためなのか。

商業トラックや、公共交通機関のドライバーをするためなのか。


動機や目的とそれに沿った行動は、案外大切な気がしています。


もっとも、着物着用免許義務付けという制度はありませんので、

無免許着用でも取り締まられない気楽さが差異と言えますが。


ともあれ、基本的に厄介ではない着物ですが、慣れなかったり

ややこしく感じる部分にも面白みを見つけられるところも、実に

楽しい世界だと思っています。Yeah!




さて、以下は興味のある方のみってことで。
――――――――――――――――――――――――――――――


呉服小売市場/2013年は1.7%増の3010億円 | 流通ニュース


流通というか、業界内では当たり前のことでも、一般消費者の皆さんが

ご存知ないであろう要素って、多いと思うのですよね。

以前、僕はすべての着物小売事業者に着付け教室というか、「着物の

着方を教えてくれる」機能を標準装備すれば良い旨を書いたことがあり

ますが、これは販促という重要かつ短絡的な発想というよりも、家庭や

社会が担うことの極めて少なくなった部分を、「自分が知っていることを

次につなげる」程度の熱量で行うようになればという考え方からです。

本来、着物の着方は何か月も何年も時間を要するようなものと思えない

わけです。

かえって時間をかけることは、「きちんと綺麗でなければ着物は着られな

い」といった、大きな足かせをかけてしまいかねない危険性も秘めている
んじゃないかな~などと、着物「着用」人口の伸び率をイメージしながら、
感じたり考えたりしています。

技術の習得と活用は並行して進めなければ、「社会において当然誰もが
当たり前に着ることができた着物」は、遠ざかる一方であるようにも思え
ます。「着ないと忘れる」、シンプルにいうとそんなところですが。


以下にリンク先の一部を抜粋させていただいていますが、経済情報の中
では淡々と状況が述べられているのみ。否定も肯定も特段無しです。

ついでに言えば、着付けを習うということの意味合いや内容になんて一切
触れていません。その背景にも。経済ニュースって、まあこんなところ。

でも、ネットを通じて、ここに書かれてあるような情報が一般常識化してい
く可能性って、これから無いとは思えないんですよね…。

誰もが情報を収集・発信する時代。

色々と考えます。

――――――――――――引用ここから――――――――――――

着付けをきっかけに呉服販売を行なう手法は定着しており、
従来の着付け教室専門業者だけでなく、大手専門店チェーンや
一般呉服店でも着付け教室を販促に利用する店舗が増えた。

着物への興味を促すために、和のマナー教室や和文化のお稽古
事で集客し、着付け教室へと誘客、販売というスタイルも見られる。

――――――――――――引用ここまで――――――――――――



絶対とか、でなければならないって、なるべく背負わないように発信したいけども

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-18 21:32:00

夏着物はじまってます

テーマ:染織こだま

染織こだまの夏支度は、早い。


おおむね夏着物の新作発表というのは、1~2月くらいに問屋さんで

見ることが出来ます。


その中でも、例年早めに計画を立てて仕入れをするため、この寒い

時期に麻や綿麻の着物が店頭に置かれてしまう状態なのです。


で、春や初夏まで寝かせてしまうのもなんだということで、ご希望の

お客様にはお見せすることにしております。


今年は、それじゃちょっと早過ぎるけど、夏着物の内覧会みたいな

ことをしてみようかなどと話をしておりまして・・。


「はやいはやい浴衣と夏着物」展を、宮崎の店舗で開催します。


既に100点を超える商品が見ていただける状態ですし、ここからも

まだまだ増えていく予定です。


ネットショップにも随時追加してまいりますし、出張展会場でも夏物

は御覧いただけるように準備いたしますので、静岡展と東京展では

是非、夏着物にも注目いただければと思います。


Facebookの染織こだまページ にもアップしました画像がコチラ↓


綿麻紅梅越後型染着尺2014
紺仁 綿麻紅梅越後型染着尺


紺仁さんといえば、片貝木綿のメーカーさんですが、染め

こそがその真髄と思えます。


家庭でお洗濯できる夏の小紋として捉えていただきまして、

紗献上や麻の帯などと合わせて楽しんでいただけたら。

また、少し変わった浴衣としてお召しいただくのもGoodです。


男性がお仕立てされる例もありますし、考えるほどに楽しい

夏の予感がしてまいりますね。


ネットショップでも、間もなく夏物特集ページが稼働します。

どうぞお楽しみにお待ち下さいませ。




もちろん、ウール等もまだ少し増える予定です☆

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-16 19:32:12

日本体験と着物の進化

テーマ:着物

本日は、以下のネタで。


外国人旅行者向けサイト「訪日観光キーワードBEST20」、
和食が大量に食い込む Japaaan


おおっ、和食が大量にとは書いてあるが、着物が4位に入ってるや~ん!

外国人に着物をレンタルだ~、販売チャンスだ~!


という話ではないのです。今回は。


このベスト20をご覧いただいたとして、僕ならこう考えるってお話です。

何もかも、着物と結びつけることが可能。

おそらく21位以下も、こういった応用ができるのではないかと思います。


着物と日本の物事は親和性が高い。

着物で行うことにより、より満足度を高める工夫だって、出来るように

思えますが、いかがなものでしょうか。


1. 着物を着て そばたぐる
2. 着物を着て 寿司つまむ
3. 着物を着て ラーメンすする
4. 着物を着て 着物製造見学・体験・伝統芸能・稽古事体験
5. 着物を着て しょうゆ醸造見学
6. 着物を着て 温泉街巡り
7. 着物を着て みそ製造体験
8. 着物を着て 弁当持って散策
9. 着物を着て 寺巡り
10. 着物を着て 天ぷらほおばる
11. 着物を着て 酒たしなむ
12. 着物を着て 日本茶あじわう
13. 着物を着て 回転寿司たのしむ
14. 着物を着て アニメのキャラになりきる
15. 着物を着て 居酒屋で交わる
16. 着物を着て 下駄を鳴らす
17. 着物を着て 新幹線(は宮崎には無いがなっ)
18. 着物を着て 漫画を読みふける
19. 着物を着て うどんをふむ
20. 着物を着て 侍と忍者の違いを知る


食べるときの所作だって、楽しんでいただけるポイントではないかと。


そして、「え、これは無理じゃね?」という体験ものも、太物なら平気。

それで追っつかなけりゃ、筒袖半着だって上っ張りだって、たすき掛けだって

前掛けだって割烹着だって、何だって方法はあります。


無いとすれば、富士登山したいからそれに合う着物を!というような部分。

生命財産に関わる領域をカバー出来るよう、着物の進化を促す必要があります。


それとて、本気でやって出来ないことはありませんよね。



富士登山などの重アウトドアならぬ、軽アウトドアの話題を一つ。


昨日まで、大分県の島で魚釣りをしていました。着物を着て行きました。


寒風吹きすさぶ中で、夜釣りに早朝釣り。

そこで思い描いたことの一部。

鉄砲袖の、コート丈をある程度短く作ったやつに裏はフリースを張って、細袴か

股引も、フリース裏のがあれば良いなぁ。フリース裏手甲は便利だったなぁとか。


そういう情報を得てきました。体験・体感からくるアイデアです。


外国の方の日本観光も、そこから生まれる何かがあるのではないか。

そう期待しますが、これって結局、日本人自身にも通じることですよね。



僕は、着物業は可能性の商売だと思っています。

発想を豊かにして、いずれ来る未来を楽しみましょう!




着物宴会 も、太物の日 も近い未来。楽しみだなぁ。

「着物の人が増えますように。」





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2014-01-14 11:30:30

魚釣りと着物

テーマ:着物

本日は、漁業研修のため臨時休です。


うちの会社には、漁業部というものがありまして、いわば社内サークルと言えます。

日本マイクロソフト社やリクルート社に着物部があるような感覚です。(本当にある)


部活のためであれば一定程度の休暇を取得することが許可されていますので、

それを利用してお隣り大分県の佐伯市までやって来たわけです。


僕は釣りの際は、釣りに適するであろう着物を着てやっていますが、回数を重ねて

いくうち、それなりに解決すべき問題点なんかも出てきます。


そういうことも、普段着の提案や着物店としての知恵や経験に集積されていきます

から、純粋に釣りを楽しむことに加えての得るところがあるのです。


アウトドアの着物というジャンルを試行錯誤していくうちに、着物(和服)に不足して

いる面も幾らか発見出来ました。

そしてそこから、現在の着物業界の構造的な「弱み」も見えてきたりします。



言ってしまえば、呉服の仕事にはまったくと言って良いほど関係ない情報です。

しかし、太物の仕事には物凄い発見であったりもします。


この「そうそう、呉服は呉服。太物は太物。」なのですが、単発的な情報や経験

の、その先があることも、少しずつ実感出来始めています。


変な話ですが、太物の仕事をしっかりと積み重ねていくと、発見した着物業界の

「弱み」や解決すべき課題、現在可能な打ち手と反応しあって、呉服の仕事上で

生きてくる知恵や、有益な提案が出てくることがあります。


こればかりは本にもネットにも載っていませんし、お稽古事で教わることも、検定

問われることも無いような事柄です。


もしかしたら、昔の方の、常識の範囲内に留まることはあるかもしれませんが、

時代の流れの中で惜しくも埋もれてしまった知恵かもしれません。


一方、ものすごく有益なんだけれども、まだ一般化していないことかもしれません。



染織こだまの呉服提案。

将来はとてもお役に立てるかもしれません。




太物は言うに及ばずってことで

「着物の人が増えますように。」



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2014-01-13 16:45:10

成人式は振袖という図式に

テーマ:着物

成人の日ですね。染織こだまでは、成人式用の振袖というものはやっておりません。


喪服も留袖も訪問着も付下も小紋も紬も木綿もウールもシルクウールも麻も綿麻も

ポリエステルも、取り扱いがありますけれども。


ただ、振袖の取り扱いはあります。


察しの良い方はもうおわかりのことでしょうが、「振袖は成人式のための着物」という図式、

これが染織こだまには存在しないのです。


呉服・レンタル・美容・写真それぞれの業界の、大きなエネルギーを結集する成人式。

新規販売が目減りを続け、レンタルにその大半を移していく中、今はまだお母様世代の

着物の継承という形もありますが、ひと世代、ふた世代と時を重ねていった先の姿は。


衣文化の豊かさは、モノ自体の素晴らしさと、それを装うこと、またそれらから派生して

いく様々な事象によって成立します。


現段階では、普段着の沃野を広げていくことが大きな使命だと感じていますが、呉服と

太物を両輪として回す店として、今のメインストリームにただ流されるわけにはいかない。


そこに創造があるのかというと、決してそうではないから。

染織こだまの経営理念には「絶え間なき価値創造」という言葉が記されています。


消費する文化と言われますが、文化を消費していると、そんな感すらある今の時代。

流行り廃りのサイクルが早いとも、常に感じています。


今僕は木綿を中心に、御召や染のもの、ウールに紬とその時に応じて年間を着物で

過ごしていますが、小中高や大学時代にもっともっと着物を着ていたかったと思います。


後進に向けて、それが可能な社会の下地を作ってみたいと。

その一つが、可愛い小紋や華麗な振袖も、折節着ても大丈夫。太物は言うまでもなく。

こんな時に、こんな場所でこういう方法で着たら素敵だよ。そういう道を拓きたい。

男性諸氏についても同じこと。



というわけで、僕が社会の少しだけ先輩として、後輩である新成人や新社会人に

期待することは経済力ではなくて、「着物を着てみたいという思いを現実化する」と

いうような姿勢とか、自ら価値を生み出し、それを示すこと。


ただ、着物業界の中にいて、こんなところでボソボソ書物をしているだけでは何も

変わりも動きもしないわけで、太物から呉服まで、「着物を着てみませんか?」と、

語りかけに行ってみようかと考えています。


正月にウールアンサンブルが許されるのであれば、成人式にただのスーツで済む

のであれば、何ぞ太物で小奇麗に装って、くさされる理由はあり得ないわけです。


着物を着たいと願う誰しもを、お殿様やお姫様「でなければならない」として来な

っただろうか。羞恥心を煽り、競争心を掻き立て、自らの利益のみに執心して来な

かっただろうか。


そんなことをベースに、取り組みを形にしてみたいと思います。


選ぶのは任せるけれど、せめて自ら選べるような環境にする。

ここはちょっと、現役着物屋として社会人として、がんばりたいところです。




変化可能なところが伝統産業の革新体質ってもので。

「着物の人が増えますように。」




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