成人式は振袖という図式に | はすのやにっき
2014-01-13 16:45:10

成人式は振袖という図式に

テーマ:着物

成人の日ですね。染織こだまでは、成人式用の振袖というものはやっておりません。


喪服も留袖も訪問着も付下も小紋も紬も木綿もウールもシルクウールも麻も綿麻も

ポリエステルも、取り扱いがありますけれども。


ただ、振袖の取り扱いはあります。


察しの良い方はもうおわかりのことでしょうが、「振袖は成人式のための着物」という図式、

これが染織こだまには存在しないのです。


呉服・レンタル・美容・写真それぞれの業界の、大きなエネルギーを結集する成人式。

新規販売が目減りを続け、レンタルにその大半を移していく中、今はまだお母様世代の

着物の継承という形もありますが、ひと世代、ふた世代と時を重ねていった先の姿は。


衣文化の豊かさは、モノ自体の素晴らしさと、それを装うこと、またそれらから派生して

いく様々な事象によって成立します。


現段階では、普段着の沃野を広げていくことが大きな使命だと感じていますが、呉服と

太物を両輪として回す店として、今のメインストリームにただ流されるわけにはいかない。


そこに創造があるのかというと、決してそうではないから。

染織こだまの経営理念には「絶え間なき価値創造」という言葉が記されています。


消費する文化と言われますが、文化を消費していると、そんな感すらある今の時代。

流行り廃りのサイクルが早いとも、常に感じています。


今僕は木綿を中心に、御召や染のもの、ウールに紬とその時に応じて年間を着物で

過ごしていますが、小中高や大学時代にもっともっと着物を着ていたかったと思います。


後進に向けて、それが可能な社会の下地を作ってみたいと。

その一つが、可愛い小紋や華麗な振袖も、折節着ても大丈夫。太物は言うまでもなく。

こんな時に、こんな場所でこういう方法で着たら素敵だよ。そういう道を拓きたい。

男性諸氏についても同じこと。



というわけで、僕が社会の少しだけ先輩として、後輩である新成人や新社会人に

期待することは経済力ではなくて、「着物を着てみたいという思いを現実化する」と

いうような姿勢とか、自ら価値を生み出し、それを示すこと。


ただ、着物業界の中にいて、こんなところでボソボソ書物をしているだけでは何も

変わりも動きもしないわけで、太物から呉服まで、「着物を着てみませんか?」と、

語りかけに行ってみようかと考えています。


正月にウールアンサンブルが許されるのであれば、成人式にただのスーツで済む

のであれば、何ぞ太物で小奇麗に装って、くさされる理由はあり得ないわけです。


着物を着たいと願う誰しもを、お殿様やお姫様「でなければならない」として来な

っただろうか。羞恥心を煽り、競争心を掻き立て、自らの利益のみに執心して来な

かっただろうか。


そんなことをベースに、取り組みを形にしてみたいと思います。


選ぶのは任せるけれど、せめて自ら選べるような環境にする。

ここはちょっと、現役着物屋として社会人として、がんばりたいところです。




変化可能なところが伝統産業の革新体質ってもので。

「着物の人が増えますように。」




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