↑Tudor Black Bay GMT Ref.79830RB
多忙の極み、早寝の習慣を崩さないことを第一に考え、ブログの更新をお休みしておりました。同好のみなさま、お久しぶりです。
この個体とは行きつけの質屋で出会いました。
この時計をショーケースの中に発見した時、四月に異動になった職場の同僚Tの顔が脳裏をよぎりました。T先生が、買おうかどうか、ずっと悩んでいたモデルだったからです。
機械式時計に興味を持ちながらもアップルウオッチを手放せないでいたT先生は、私の腕時計をチェックするのが習慣でした。私も、T先生をこちらの世界に引き込むため、来る日も来る日も機械式腕時計の良さをT先生に伝え、自分のコレクションを見せびらかしたり、T先生の手首に載せたりと、調子に乗ったことをしていました。
きっと、あと一歩のところまで来ていたのですが、T先生にチューダーGMTを購入させる夢は叶わぬまま、春の人事異動で離ればなれになってしまったのです。
GMT79830RB(左)と79230B(右)
値札を見ると相場よりも少し安かったし、T先生に教えてあげたいな、と、思いましたが、高価なものをしつこく買わせようとする心の卑しさに気づき、踏みとどまりました。
ああ、T先生に機械式腕時計の世界に来て欲しかったな、と、身近に腕時計仲間を作れなかった無念の涙をかみしめました。
だからと言って、自分で買って帰ってしまうのもおかしな話なんですが、その日の夜、私はブラックベイ79230Bの隣にGMT79830RBを並べていました。
「そっくりな時計があるのに…、ばかばか!」、と、思うのかと予想していましたが、腕を組んで、うんうん、と、うなずく私はご満悦でした。
意外な気づきもありました。GMT79830RBの方が79230Bよりもケースが若干薄かったのです。GMT針とデイト表示がある分、GMTの方が厚いんじゃないかと思っていました。
そのおかげか、着け心地は良いです。ルックスも気に入りました。ロレックスGMTマスターⅡには感じなかった親しみやすい顔立ちだと思います。
二本目のグランドセイコーを買ってしまい、一線を越えてから6年が経ちました。
私の腕時計遍歴は、終わる気配がありません。