腕時計遍歴97 さようなら フィリップシャリオール ケルティック | はし3の独り言

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腕時計に自転車、高校理科の話題が多いブログです。日常で印象に残った出来事も取り上げます。時間があって、気が向いた時しか更新できていませんが、ご愛顧よろしくお願いします。

 これはフィリップシャリオールの時計です。

 

 先日、この時計とお別れしました。ヤフオクで競り落としてから、実に20年くらい、私の手元に居ました。

 

 

 この時計が白いワイシャツの袖口からチラチラ見えたら、さぞ満足感が得られるであろうと期待して、ひとめぼれに近い気持ちで、衝動買いしました。

 

 

 しかし、いざ自分の手首に載せてみると、大根にコインを置いたような、とても残念なビジュアルになりました。

 

 以来、たまに着けていたものの、置物として眺める時期が続きました。

 

 

 私が持っていても可哀そうだと、買ってから何年かして、一度、質に出そうとしたことがありましたが、惜しむ気持ちが勝り、結局、売る気になれませんでした。

 

 その時、やっぱり気に入っている時計なのだなあと改めて思わされました。そして、手元に置いて、ずっと持っていました。

 

 しかしながら、やはり出番はほとんどなく、不憫でした。

 

 さらに10年以上経ちました。月日の流れるのは早いものです。

 

 ふと、せっかくきれいな腕時計として生まれてきたのに、不釣り合いな人間に買われ、活躍の機会もほとんどないまま、腕時計としての一生を終えるよりは、誰かに使ってもらった方がいいのではないかと思い立ち、今度は身近な人で、この時計が似合いそうな人を探すことにしました。

 

 

 そう思って職場を見渡すと、すぐ近くの席にいる同僚が、とても、よく似合いそう。

 

 声をかけて写真を見せたところ、たいへん気に入ってくれた様子だったので、その方に譲ることにしました。

 

 お別れの前日の夜、新品のワニ革のベルトに交換をし、きれいに拭いて、写真を撮りました。さようなら、シャリオール。

 

 以来、シャリオールは職場の同僚の手首で、その絢爛たる美しさを惜しみなく発揮しております。いや、本当によく似合っています。素晴らしい。

 

 同僚も喜んでくれていますが、私としてもたいへんうれしく、日陰を歩んできた古い友達がようやく浮かばれ、活躍の場を得たようで、満足しています。