アップした後に、再び読み返してみたら、明らかにタイトルにある部分が書かれておりませんでした。失礼しました。

 

 そもそも、積算ミスの話でもお金の話ですから、決裁の印鑑が押されていたはず。とすると、押したヤツ全員同罪!!

 

 1つのしくじりでも、100人分の押印で責任は1/100だと言ったら大間違い。100人分の責任が、数倍に膨れ上がる。それが私の受け止め方です。

 

 それぞれの押印が間違っているにも関わらずそれを是正しないで、間違いの拡散を無限大にしていきます。

 

 もっと言えば、本来文書主義というのは、その文書のみにて「完結する」「文書内容が過不足なく説明がつく」ことだと思っています。

 

 もちろん、簡単明瞭、簡潔明瞭であることは言うまでもありません。

 

 根拠の例規や法令の引用で説明することもあるでしょう。あるいは、それらに基づく計算式を明示することもあるでしょう。

 

 とにかくその部や課を経験していない人でも、決裁伺いの端から端まで読めば押印すべきか否かを判断できる内容に仕上がっていることが肝要です。

 

 想像するに、その「決裁伺いの仕上げ」力にすでに管理職になっている職員の中でも差異が生じているのではないでしょうかね?多分。例えばで書いてみましょう。

 

 「行政財産の目的外使用料がいくらになりますので、別紙の通り納付書を送付してよろしいでしょうか」って起案文が書かれているとしましょう。 「送っていいけど、この金額でいいとは言ってない」っていうのは判子押さないものなのですが、ここで二つに了解を取るべきことがあるわけです。

 

 納付書を送付すること。

 

 その納付書の金額を決めること。

 

 さて、上司である課長は、ここの目的外使用の料金を頭に入れているでしょうか?多分入れていないでしょう。これは回っていく範囲(決裁権者)の上になればなるほどそうでしょう。

 

 としたら、どうするべきでしょか?根拠例規と計算式を添付する。それは文書のルールがあるでしょうから、いわゆる付属文書なのか添付文書なのか言い方はわかりませんが、一体となる文書に扱うのか?あるいは、決裁が最終決裁者に回るまで参考資料として付いて回り、決裁後は不要になるものなのか知りませんが、公文書管理の考え方からは、確実に残すべきでしょう。

 

 それで「決裁責任の所在」を明確にするのが本来の公文書管理であり、公務の在り方だと思います。前段で嫌味のように100個のハンコのことを書きましたが、公文書管理のあり方を根底から考え直さなければならないのが、地方公共団体の事務の一つだと思います。

 

 なんども、書きかけて折れてしまいましたが、私自身は、そもそも、論文を書く際にもっともっと掘り下げたかった部分です。

 

 昔からの公務の考え方は、「連帯責任」と「組織防衛」という一見相反するような事柄をことも無げにやってのけるのが今も面々と残り続けている悪しき慣習だと実は思っています。

 

 表向きは連帯責任ですが、その価値判断の根底に組織防衛がありますから、「取り繕う作業」をしてしまうのです。意味不明のことに感じるかもしれませんが、「過ち」があった時に、それが原因で多くの部分に波及する事柄がたくさんあるのが「公務」の世界です。

 

 ここでいう過ちは、その事案のあった当時は、極めて些細な、瑣末な話であって、「問題なし」の判断のものだったりします。

 

 しかし、時代の変遷とともに、いわゆる「既存不適格」事案などは、今度それ自体は既存不適格だから「次回、更新時」などに適正化すれば良いとなりますが、それに基づいて派生した事案を追いかけると、即時適正化しなければならない事案などにぶつかってしまうことがあり得ます。

 

 ですから本来は、文書管理ならびに文書作成は丁寧且つ的確でなければならないのです。「あいぎ」と発音する「合議」の部分こそ詳細に記録されなければなりません。それが事故があった時に遡れる唯一の手段とも言えるからです。もっと言えばだからこそ、そういう事案は、事務事業廃止までの間は文書の保存が適当と考えます。

 

 さらに言えば、少々外れる話ですが、過去に遡って「その責任を問う」ことができる仕組み作りも必要ではないでしょうかね?(まあかなりの無理がありますけど)

 

 先般、テレビで今の医療センターの職員が頭を下げるシーンが映し出されておりました。内容からすると、いやいや、あなたたちは悪くないよね。悪いのは先輩たちだよね。って話だったと思います。確かに指示が出たからチェックしたけど、見つけ出したのが現在の職員だよね。って感じがしました。

 

 過去の、会計部門、監査部門、議会がチェック機能を有していなかった?瑣末で些細な計算、支払い、受領は下っ端の仕事よ。ということなかれ。

 

 ここの事案はそうでしょうが、起きた事案を再発防止をするのは、それぞれに丁寧なる議論が必要でしょう。

 

 ダブルチェックトリプルチェックの話ではありませんから。

 

 またも外れながら、長くなりましたのでこの辺で。