東京都の中央卸売市場築地市場を、江東区豊洲に移転をする話に関して、知事選挙で小池知事が「争点」「公約」にした事で、大変な騒ぎになっています。

 

 私はとても残念に思います。

 

 私の拙い知識の中では、HACCP準拠の世界でも有数の市場であるということです。

 

HACCP とは(左をクリックして下さい)

 

HACCPとは?

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HACCP とは、食品の製造・加工工程のあらゆる段階で発生するおそれのある微生物汚染等の 危害をあらかじめ分析( Hazard Analysis ) し、その結果に基づいて、製造工程のどの段階でどのような対策を講じればより安全な製品を得ることができるかという 重要管理点( Critical Control Point ) を定め、これを連続的に監視することにより製品の安全を確保する衛生 管理の手法です。

この手法は 国連の国連食糧農業機関( FAO )と世界保健機関( WHO )の合同機関である食品規格 (コーデックス) 委員会から発表され,各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。

 

 私はどこまで準拠か知りませんが、この思想を入れて、東京の台所の安全・衛生を考えるということは素晴らしいことだと思います。

 

 否定はしませんが、船橋も含め「鮮魚市場独特の販売スタイル」が必ずしも衛生的であるとは言い切れないと思っているからです。

 

 もちろん現状で、どこの市場でもオープンエアの、氷、水等を使っての販売が仲卸事業者のスタイルだと思います。そこを否定するものでもありません。現に、保健所の指導のもと、営業が行われているわけですから。

 

 しかし、他の食品を扱う事業者との扱いの差はあるのではないかと思っているのです。

 

 これが日本という国に刺身というナマ食の文化がなければ、こんなことをいちいち言いませんが...。

 

 さて、話を戻しましょう。

 

 阪神大震災、東日本大震災をはじめ様々な大規模災害によって、その対策が急がれているところです。

 

 建物を補強したり建替えたりですね。同時に救援物資の輸送等を考慮した道路交通インフラの再構築に近い対策など様々なジャンルで災害対策が行われています。

 

 一方、建築の世界の話申し上げると、船橋のFACEのビルでもありますし、他の建築物でもよくある話でもあると思いますが、想定外のビル内へ地下水の漏水。

 

 建築物を建てるときに工事を進めていって、現場調査の不足などによって不具合が生じることは多々あるものです。その際に、しかるべき権限者を決めておき、設計の変更、施工の予定変更を行うことは一般的によくあることだと思います。

 

 だからこそ「竣工図面」「竣功図面」などという単語が存在し得るのです。

 

 関連する法律、東京都の都市計画などありとあらゆることを総合的に「勘案」をして、あるいは国の重要な施策なども加味して、全体を俯瞰して事業の「決定」をするものだと思います。

 

 その事前の調査たるや、ハンパではない膨大なものになると思料いたします。

 

 ところが、この東京都中卸売市場築地市場の正式名称も使わず、おもしろおかしく騒ぎ立てているテレビのワイドショーに大変残念な思いを抱いております。

 

 人種差別や職業差別をするつもりはまったくありませんが、お笑い芸人の方々にしかめっ面をさせて、この問題を語らせるという愚挙。家計の経済評論家だかなんだかのおばさまに「皆さんの税金が」とか言わせて、不安や不満を煽る。

 

 もっとひどいと思ったのは、都議会の各会派。

 

 「なんだよ今になって!」

 

 一番ひどいのは、水質検査をさせて、基準値以下で、基準値にはるか及ばない数値を言って都民を不安にさせるアホ議員。

 

 水質検査等では、基準値に達していないものは「検出されず」の用語。これって言ってみれば専門用語。「全く検出されず」を意味するものではありません。

 

 残念ながら、ご無礼ながらですが、知識のない方々を不安にしない配慮の言葉だということです。

 

 別の言い方をすれば、「基準値を超えるものが検出されず」です。

 

 例えば、基準値が「1」の場合の「0.1」が多いか少ないか?この問いだけではなんとも言えないと言ってくださる方は、まだ良い方だと思います。

 

 基準値の「1」の意味するものを理解できていないと、「0.1」

が安全か「0.01」「0.0001」が安全かとか不毛な不要な議論が行われてしまいます。

 

 ことほど左様に「基準」なるものの性質や設定の根拠などによって、その数値は様々な意味をなすものです。

 

 従って相対的にどうかの判断も専門的な方々と「監督する官庁」がある場合は、その官庁とで決めたりするわけですよね。

 

 それなのに、大騒ぎをしたりするのは議員としては失格だと思います。行政の執行機関の側が安全だと言っている基準数値に達していないものを、「出た出た」っていうのって、狼少年みたいなものでしょう。

 

 もっと言えば、アメリカの基準と日本の基準で違うものがあったりします。

 

 よく言われるものにマーガリンなどがありますよね。アメリカでは食品として売っていないものが日本では堂々と売っていたりします。

 

 薬などもそうですね。アメリカでは簡単に手に入る市販薬が、日本ではそうではないとかね。

 

 役所とは縦割りで行政を行なっていることは誰もが認める(笑)悪弊ですが、これまたワイドショーでMCがしかめっ面をして、「縦割り行政が」とか言っていて、思わず吹き出してしまいました。

 

 テレビこそ縦割りで、「報道とバラエティであるワイドショーなんてなんの情報共有もね~じゃね~か。」と思います。

 

 先般もジャーナリストの方と食事をしたときにこの不満を言ったら、「先生、ワイドショーって、報道ではありませんから。」って。確かに民放局の報道にいる友人と話をしているときに、ワイドショーを下に見ているどころか、「あんな奴らと一緒にすんな。」くらい言われたんでした。

 

 全くの勉強不足、調査不足と思っても、報道の方々は教えるのではなく、「バラエティだから仕方ないんだよ。」の姿勢です。間違えようが、みっともない発言をしようが、「お笑いの領域と同じ」扱いです。(笑)。縦割りそのものじゃん!!

 

 だけど、世の中のワイドショー視聴者と言えば、平日の日中に在宅の人が圧倒的だと思うのです。ということは...。

 

 そもそも、バラエティだろうがなんだろうがその道に造詣が深ければ、番組を見ていてもご自身の経験などで笑って済ましながら、ダメだねえ~くらい言ってるでしょうが、普通の市民は「信用」しちゃうんですよね~。

 

 そうすると、その論調、その視点が多数だと思っちゃう。

 

 こんどはそれを自身の居住する地域に当てはめる。軽薄な新人候補者などのワイドショー請売りに賛同し投票する。

 

 そういう議員が勉強もせずにワイドショー的発想で議会で得意満面で発言する。

 

 というなんともアホな循環に陥り、自治体が壊されていくように思うのです。