こんにちは!(*^▽^*)
研修生の 高遠 典昭です。

今日は前回(6月14日)に引き続きTPPについて
できるだけわかりやすく説明したいと思います(・∀・)

前回は、主に経済連携協定についてつらつらと書きました( ゜∋゜)。
今回は実際にTPPへの参加の是非について学生の目線で書きたいと思います。



経済学では、”国際的分業”という考え方があります。
リカードが提唱したもので、
『比較優位を持つ財の生産に特化し、他の財は他国から輸入することで総体的に利益が増加する』
というものです。
一応、経済学科なのでカッコつけて言ってみましたが、
要は比較生産費説は
『それぞれの国がより生産が得意な商品に特化して生産し、
 商品を貿易によって共有すればよりお互いが大きな利益を得られる。』
と説いています。
    ※具体的説明は分量を考え割愛しますが
        理論が知りたい方はこちらを参考にしてください。
       南英世のVirtual 政治経済教室
       http://sakura.canvas.ne.jp/spr/h-minami/note-bouekikiso.htm

この理論をもとにすれば、自由貿易による国際的分業は国の発展に役立つわけです。
TPP賛成派の学者は基本的にこの理論を根拠に賛成しているのです。


これに対して


TPP反対派の意見は『この世界の分業化は危険だ』と警鐘を鳴らします。
経済学の理論はもっともですが、机上で組み立てられたモノですので
現実世界では必ずしも当てはらないこともあります。
反対派の主張の根拠としては、TPPの推進が日本の農業の衰退を招くことにあります。
日本の自給率をさらに下げていいのか?農業衰退による国土の荒廃を許していいのか?
農林水産に従事している人口の割合が高い地方では致命的な課題です。

また、一部の学者の中では農業問題で隠れているが、さらなる問題を内包してるという人もいます。
TPPによりアメリカとの関税を撤廃することで、アメリカの自由化された金融商品が関税を通さず流入してきます。そのことで、日本は更なるデフレを迎え経済がより衰退する結果を招くのではないかと懸念されています。
それ以外にも、TPPに参加すると医療や弁護士・労働者の行き来が自由になるので日本のあり方も大きく変化することは間違いないでしょう。
反対派の人たちは、地域の活性化を狙い国を再興するために、TPPには反対をしていかなければならないと考えています。


わかりやすいように両者とも極端な内容にしてしまいましたが、どちらが将来の日本のためになるのかという見解は、まだ僕には明確な決定を下すことは出来ません。

大学で賛成派の教授の話を聞き、長谷川岳事務所でまわりの人たちが反対派として奔走している様子を見ていると、守るべき物によって考え方が大きく異なることに改めて驚愕します。

いち大学生として出来ることは少ないですが、少なくとも『無関心』にならないようにし、
現在中断しているTPPの議論のこれからを注視していかなければならないと強く思っています。



高遠 典昭